2017 Fiscal Year Research-status Report
3次元運動解析装置を利用した小脳性運動失調の他覚的評価法の確立
Project/Area Number |
16K09727
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
上田 直久 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 准教授 (00305442)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東山 雄一 横浜市立大学, 医学部, 助教 (10722449)
田中 章景 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (30378012)
児矢野 繁 横浜市立大学, 医学研究科, 客員教授 (50315818)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 脊髄小脳変性症 / 小脳性運動失調 / 3次元解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,脊髄小脳変性症の運動失調における他覚的評価について,これまでのScale for the assessment and rating of ataxia (SARA),the International Cooperative Ataxia Rating Scale (ICARS)のような評価者の主観が入る半定量化されたスコアではなく,3 次元運動を解析する装置を用いて完全に他覚的に定量化する方法を開発する事である.これが成功すれば,これまで曖昧であった小脳性運動失調の他覚的評価,薬物治療の効果判定,リハビリテーション前後の評価などに大きな貢献ができると考えられる. 平成28年度の目標は,当初は①Polhemus 社製のFASTRAK を用いて,従来の小脳性運動失調診察法の解析(指鼻試験,回内回外試験,膝踵試験,小脳性歩行障害)を,3 次元的に解析する.②小脳性運動失調に関する,3 次元運動分析に適した運動モデルを開発する.③脊髄小脳変性症患者と正常対照,他の神経変性症との比較による検討.④画像検査での検討により,解剖学的に小脳性運動失調の責任病巣を捉える.⑤タルチレリン,ブロチレリンの治療による運動変化を捉える,の5点であった.しかし与えられた予算の都合上,予定していたFASTRAK購入が困難になり,新たな機器選定に時間を費やした.数種類の機器に絞っているところである.その他,3次元向けの運動モデルの検討や,参加者のリクルートメントを進めている.今後参加者の運動データを保存,解析するコンピューターを購入した. 平成29年度は,Optitrack社のV120 trioカメラおよびMotiveソフトウェアによるMotion Captureを行う装備と,同じくOptitrack社のSKYCOMという運動データを3次元的に解析するソフトウェア,Motion Capture時にそれらの機器に接続するコンピューターを購入した.現在,数名の脊髄小脳変性症患者において,指鼻試験,回内回外試験のMotion Captureを行っている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
最も大きい理由は,平成28年次に与えられた予算の都合上,予定していたFASTRAK購入が困難になり,新たな機器選定に時間を費やした点である.現在は機器が揃ったため,脊髄小脳変性症患者によるMotion Captureを進めているところである.
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Strategy for Future Research Activity |
3次元の解析に適した運動モデルとして,上肢の回内回外運動,指鼻試験における上下・左右・前方方向からのMotion Captureを主体にする事を考えている.各50 例を目標に被験者(正常対照,脊髄小脳変性症,他の神経変性疾患)をリクルートする(現在脊髄小脳変性症数名のみ).各参加者のプロフィール(年齢,性,原疾患,罹病期間,使用薬剤),臨床症状などの基本データを収集していく.最終的に上記の点について3次元的な運動解析を行い,運動失調の3次元的な特徴を捉える.
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Causes of Carryover |
理由:平成28年度にMotion Captureおよび運動解析装置の購入が出来なかったため,運動解析自体に遅れが生じ,その解析費用,学会参加費の使用が極度に少なかったためである. 使用計画:参加を増やし運動解析をすすめる.学会参加,論文執筆をすすめる.
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