2016 Fiscal Year Research-status Report
320列面検出CT仮想展開像を用いた胃癌の多様性診断に関する研究
Project/Area Number |
16K10284
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鶴丸 大介 九州大学, 大学病院, 助教 (90419565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮坂 光俊 九州大学, 大学病院, 助教 (10457434)
村木 俊夫 九州大学, 大学病院, 医員 (10778848)
西牟田 雄祐 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (10635220)
西江 昭弘 九州大学, 医学研究院, 准教授 (20457427)
浅山 良樹 九州大学, 医学研究院, 教授 (40380414)
川波 哲 九州大学, 医学研究院, 助教 (50330999)
本田 浩 九州大学, 医学研究院, 教授 (90145433)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 胃 / 胃癌 / 慢性胃炎 / 造影CT / 面検出CT |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の基礎的研究として、CT画像による胃壁の血管・血流の評価を行った。対象は320列面検出CTで術前に本プロトコールによる造影CT検査を行った早期胃癌症例51例で、ワークステーションでWC展開像を作成した。これらの画像を二名の読影者が合議制にて読影し、胃粘膜下の血管を評価した。結果、胃粘膜下血管はnetwork、dendritic、wavyの3パターンに分けられ、それぞれ9例、21例、21例であった。これらを内視鏡での慢性胃炎所見と、早期胃癌の病理結果と比較したところ、統計学的にnetworkパターンは萎縮の比較的弱い胃粘膜に見られる傾向があり、有意に0-Ⅱc型胃癌が多い傾向が認められた。このことから、胃粘膜の萎縮に伴って胃粘膜下の血管が蛇行などの変化をきたすことが示唆された。以上の内容は第76回日本医学放射線学会総会(平成29年4月13日~16日・横浜)にて発表した。今後さらに症例を増やし、その検討結果については論文にまとめ発表する予定である。 また並行して胃癌症例についても研究を進めている。本研究のプロトコールに該当する症例は320列面検出CTによる検査を行った胃癌39例であり、そのうち手術が施行された症例は22例(早期癌16例、進行癌6例)であった。早期胃癌については、ボーラストラッキング法を用いた造影CTを行い、動脈相を詳細に解析し病理結果と対比することで、胃癌の血管新生過程を調べる予定である。進行癌については、ヨードマッピングにて画像解析を行い、病理結果と対比し、胃癌の間質増生過程を調べる予定としている。現在、ワークステーションで解析用の画像作成を適宜行い、読影・解析を順次進めている。今後、病理結果を基に解析を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の対象である胃癌症例(320列面検出CTによる検査を行い手術が施行された症例)は22例(早期癌16例、進行癌6例)にとどまり、目標数の30症例より少なかった。順次、画像解析を進めているが以上の理由によりやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
当面はこれまで通り研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
文献や学会出張・参加費が少なく済んだため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は差額の分を研究解析目的のPC購入や文献、学会出張費に充てる予定である。
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