2017 Fiscal Year Research-status Report
320列面検出CT仮想展開像を用いた胃癌の多様性診断に関する研究
Project/Area Number |
16K10284
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鶴丸 大介 九州大学, 大学病院, 助教 (90419565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮坂 光俊 九州大学, 大学病院, 助教 (10457434) [Withdrawn]
村木 俊夫 九州大学, 大学病院, 医員 (10778848)
西牟田 雄祐 九州大学, 大学病院, 医員 (10635220)
西江 昭弘 九州大学, 医学研究院, 准教授 (20457427)
浅山 良樹 九州大学, 医学研究院, 教授 (40380414)
川波 哲 九州大学, 大学病院, 助教 (50330999) [Withdrawn]
本田 浩 九州大学, 大学病院, 教授 (90145433)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 胃癌 / 造影CT |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は造影CTを用いた胃癌の研究であり、とくに320列面検出CTに備えられた高精細撮影、Dual energy CTの特色を活かしたものである。 本年度は、本研究課題である胃癌の多様性について研究するため、造影CTを用いた胃癌の増強効果について研究を行った。対象は当施設で登録された進行胃癌であり、造影CTで術前検査を行い外科的手術の後に病理学的評価がなされた47症例を対象とした。撮像方法は高濃度ヨード造影剤をボーラストラッキング法により急速静注し、40秒後(動脈相)、70秒後(門脈相)、240秒後(遅延相)に撮像した。胃癌の病理組織型は分化型腺癌が10例、未分化型が7例、混在型が20例であった。これらの造影CTにおける増強効果を評価するために、二名の放射線科診断専門医が読影を行い、腫瘍の最大断面での増強ピーク相を決定し、ROIを用いて実際にCT値を計測した。これらのパラメータを胃癌の病理組織型で3群比較し、統計学的解析を行った。結果、3群間で増強ピーク相に読影者両者において有意差を認めた。低分化型胃癌は遅延相にピークを認める傾向があった。またCT値計測では、遅延相にて読影者両者で低分化型胃癌のCT値が有意に高い傾向であった。以上、胃癌は組織型によって腫瘍内の増強パターンが異なるという結果が導き出された。この研究内容については、論文を作成し発表した。(Eur J Radiol. 2017 Dec;97:90-95. doi: 10.1016/j.ejrad.2017.10.018. Epub 2017 Oct 26. PMID: 29153374) この結果は、本研究課題でもある胃癌の多様性が、組織学的に画像的に証明されたものと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究のサンプルは臨床症例を用いているため症例数の予測が難しく、実際に上記の研究サンプル内には、320列面検出CTで撮像した症例が少なかった。このためそれ以前の症例も加えて仮想展開像なしでの検討を行った。以上より、本来行うべき研究からはやや遅れていると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である本年度も併せれば、必要相当数の症例が集まる可能性は高いと考えており、本研究の主題である320列面検出CTを用いた仮想展開像による胃癌の画像解析が可能と考える。
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Causes of Carryover |
発表を予定していた学会に演題が採用されなかったため、旅費がかかりませんでした。 次年度は、より採択されやすい学会発表を検討する予定です。
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Research Products
(3 results)