2017 Fiscal Year Research-status Report
ラジオ波焼灼術等の低侵襲治療のための効果的なトレーニングシステムの開発
Project/Area Number |
16K10363
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
椎名 秀一朗 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70251238)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
崔 仁煥 順天堂大学, 医学部, 非常勤講師 (10255664) [Withdrawn]
石井 重登 順天堂大学, 医学部, 助手 (70625136)
金澤 亮 順天堂大学, 医学部, 助手 (30773600)
武田 裕子 順天堂大学, 医学部, 教授 (70302411)
今井 康晴 順天堂大学, 医学部, 准教授 (60439742)
高和 正 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70458884)
清水 基規 順天堂大学, 医学部, 助手 (00809254)
永松 洋明 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90289421)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 肝癌 / ラジオ波焼灼術(RFA) / トレーニングプログラム / アンケート調査 / 効果測定 / スコアリング・システム / 治療技術の標準化 / 低侵襲治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は中級者から上級者(主たる術者としてRFA の実施経験がある医師)を対象に第8回、第9回、第10回国内版RFAトレーニングプログラムを実施し、全国各地から18名、22名、18名の計58名の医師が受講した。また、7月11日から7月15日までの5日間の日程で4rd International RFA training programを実施し、台湾から14名、韓国、マレーシア、インドネシア、フィリピンから各1名の計18名の医師が参加した。いずれのプログラムも、従来と 同様に、レクチャー、ライブデモンストレーション、ケーススタディの3つで構成されていた。 プログラム終了後、受講者を対象にアンケート調査を実施した。「プログラム全体をどう評価しますか?Please rate the overall program.」「このプログラムをお知り合いの方に推奨しますか?Will you recommend this training program to your colleagues?」な どの質問を行なったが、ほとんどの参加者が「大変満足 Strongly satisfied」と回答しており、プログラムは大変好評と考えられた 。 また、4th International RFA training programでは20問からなるpretestとposttestを実施したが、プログラム終了後は正答率が高くなりプログラムの効果と思われた。 これらの成果は国内外の学会等で発表した。また、研究成果をトレーニングプログラムの受講者のいる施設に知らせ、ホームページでも公表した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
他施設の医師を対象としたラジオ波焼灼術トレーニングプログラムは国内版を3回、7月に国際版を実施した。レクチャー、ライブデモンストレーション、ケーススタディ、情報交換会に加えて、Pretest、posttest を実施した。 平成29年度は、過去10回のトレーニングプログラムに参加した170 名の医師および推薦状を書いた所属上長を対象にfollow-up survey を実施し、どのような技術が習得でき役立っているかを調べ、transferable skills を明らかにし、また、現在、困難を感じている ことは何かのneeds survey も行なう予定であったが、まだ、実施できていない。 Kirkpatrick の4 段階評価法のレベル1 の評価であるReaction(反応)に関しては、これまでと同様に受講直後にアンケート調査を行 ない、受講者のトレーニングプログラムに対する満足度を評価している。 レベル2 の評価であるLearning(学習)に関しては、知識に加えて技術の評価も必要であるが、十分な評価方法が確立できていない。 レベル3 の評価であるBehavior(行動)に関しては、6ヶ月後、12ヶ月後に 受講者や各施設に連絡を取り、治療症例数が増加したか 、体位変換法をどの程度取り入れているか、人工腹水法、人工胸水法、multimodality fusion imaging、造影超音波ガイド下治療など の手法の利用割合はどうかなどを評価する予定であったが、まだ、実施できていない。レベル4 の評価のResults(業績)に関しては 、6ヶ月後、12ヶ月後、24ヶ月後に受講者や各施設に連絡を取り、所要時間、technical success rate(治療後の画像診断で病変の完全壊死が得られているかどうか)、有害事象の頻度、局所再発率、生存率などの項目から治療成績が向上したかどうかを評価する予定 である。
|
Strategy for Future Research Activity |
限られた2日間あるいは5日間のトレーニングプログラムは、実際の手技をマスターするには短い。今後は、参加することによって、従来自分たちが行なっていたRFAとは別の設備や技術を持つRFAがあることを認識してもらい、きちんとしたRFAを実施するためにはハイ ボリュームセンターでの1~3年間のトレーニングが必要ということを自覚してもらうことを、トレーニングプログラムの主目標にして いきたい。 さらに、今年度はRFAに加えて、新世代のマイクロ波焼灼術(MWA)も導入する予定である。MWAは必要とされる技術や知識はRFAとほぼ同様である。また、ビジネス分野で人材育成プログラムの効果測定に用いられているKirkpatrick の4 段階評価法やKern’s Curriculum Development―6段階アプローチによる学習と評価の一体化法などの手法を用いてこのトレーニングプログラムを評価しさらにブラッシュアップ していく予定である。 なお、現在、RFAなどに必要な知識や技術、判断力を数量的に評価するスコアリング・システムを作成すべく検討中である。スコアリ ング・システムを作成できれば、学会(Asian Conference on Tumor Ablation)のガイドライン作成時などに活用していく予定である。 なお、「HCC: Strategy in the New Era (新たな時代を迎えた肝がんの制圧戦略)」をテーマに5 月11 日(金)~13 日(日)に、パシフィコ横浜で第25 回アジア太平洋肝臓学会シングルトピックカンファレンス横浜(APASL STC 横浜)を当科の主催で開催する。この会議でアブレーション及び肝領域における教育をテーマとするシンポジウムを行う予定である。
|
Causes of Carryover |
研究が多少遅れていることに伴い、作業がずれこんでいるため。 今年度中には遅れた作業をおこなうため、繰り越された研究費は使用する予定。
|
Research Products
(13 results)
-
[Journal Article] Asia-Pacific clinical practice guidelines on the management of hepatocellular carcinoma: a 2017 update.2017
Author(s)
Omata M1,2, Cheng AL3, Kokudo N4, Kudo M5, Lee JM6, Jia J7, Tateishi R8, Han KH9, Chawla YK10, Shiina S11, Jafri W12, Payawal DA13, Ohki T14, Ogasawara S15, Chen PJ16, Lesmana CRA17,18, Lesmana LA17, Gani RA18, Obi S19, Dokmeci AK20, Sarin SK21.
-
Journal Title
HEPATOLOGY INTERNATIONAL
Volume: 巻: 11 号: 4
Pages: 317-370
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
-
[Journal Article] Impact of MUC1 Expression on the Progression of Intraductal Papillary Mucinous Neoplasm With Worrisome Features During Follow-up.2017
Author(s)
Tomishima K, Sai JK, Kanazawa R, Miura H, Shimizu R, Sato K, Ishii S, Saito H, Ito T, Fukumura Y, Shiina S, Watanabe S.
-
Journal Title
Pancreas.
Volume: 46巻 9号
Pages: 1127-1132.
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
-
[Journal Article] Hepatocellular carcinoma recurrence after curative treatments in patients with chronic hepatitis C who underwent direct-acting antiviral therapy2017
Author(s)
Minami, T ; Tateishi, R ; Wake, T ; Nishibatake, M ; Nakagomi, R ; Sato, M ; Uchino, K ; Enooku, K ] ; Nakagawa, H ; Asaoka, Y ; Shiina, S
-
Journal Title
HEPATOLOGY
Volume: 66
Pages: 760A-761A
Peer Reviewed / Open Access
-
-
-
-
-
-
-
-