2016 Fiscal Year Research-status Report
アミノ酸イメージングと癌シグナル伝達因子による脳腫瘍患者の予後予測マーカーの解明
Project/Area Number |
16K10368
|
Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
甲斐田 勇人 近畿大学, 医学部, 講師 (40299425)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 天美 近畿大学, 医学部, 教授 (00233776)
河原 明彦 久留米大学, 大学病院, 医療技術員 (00469347)
村上 卓道 近畿大学, 医学部, 教授 (20252653)
服部 聡 久留米大学, 付置研究所, 教授 (50425154)
石井 一成 近畿大学, 医学部附属病院, 教授 (50534103)
伊藤 彰彦 近畿大学, 医学部, 教授 (80273647)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 脳腫瘍 / アミノ酸イメージング / 癌シグナル伝達因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究の目的は11C-methionine (MET) PETと神経膠腫で手術を受けた患者を対象に、病理標本にアミノ酸代謝や細胞増殖シグナル伝達因子(LAT1, mTOR, HIF1-α,VEGF, EGFR)の免疫染色を行い、MET集積とこれらシグナル因子との相関性を明らかにすることである。患者生存率とMET集積パラメータ(T/N ratio, SUVmax, SUVmean, TLA, MTV)、細胞増殖シグナル伝達因子との関係を調べ、臨床病理学的因子を含め、予後予測のための最適のMET集積パラメータとシグナル伝達因子を前向き研究で明らかにしたい。同時に、MET集積に関与するLAT-1と増殖シグナル因子との関連を検討し、アミノ酸代謝と腫瘍増殖の病理学的関係も解明する。 この研究の交付決定後に、近畿大学医学部倫理委員会に研究計画書を提出した。倫理委員会で研究実施計画が承認された後、脳腫瘍の病理組織標本に免疫染色を行うための抗体(mTOR, HIF1α,LAT1)やそれにかかる消耗品の購入や患者データ保存・解析用のデータファイルやUSB、ソフトの購入を行い、PET/CTの運営が潤滑に進められるよう研究体制の構築を行った。 初年度は、研究体制構築や倫理委員会承認後に本研究を開始した。まずは共同研究を行う当施設の脳神経外科と密接に連携し、研究に参加できる患者を集め始めた。研究開始が遅れた主な理由は、医学部倫理委員会における審査にかなりの時間を要したためである。 次年度からの研究計画としては、研究に該当する神経膠腫の患者の収集を第一に努め、収集症例数を上げることである。その後、手術を行った患者の病理標本染色および患者の経過観察に関して円滑に進めていけるよう、関係各所(脳神経外科、病理学、久留米大学の病理学やバイオ統計センター)との連携を再確認し、随時打ち合わせを実施する必要性がある。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
近畿大学医学部倫理委員会にこの研究に関する研究計画書を申請したが、倫理委員会の事前審査・本審査に予想以上の時間を要し、研究開始が遅れたために研究対象患者が見つからないまま初年度を終えた。
|
Strategy for Future Research Activity |
まず何よりも研究を推進するために必要なのは、対象患者を集めることである。今後、共同研究者との密な連絡や連携を行う事で、研究に参加できる患者数を上げたいと考える。
|
Causes of Carryover |
当施設の倫理委員会での研究計画の審査と承認、研究開始が遅れ、助成金の執行に遅滞が生じたため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
今後、メチオニンPET/CTの検査費用や病理組織の免疫染色の抗体やその消耗品の購入、国内や国際学会の旅費や参加費、研究分担者との打ち合わせ、患者データ解析・保存のためのソフトや記録媒体の購入。
|