2019 Fiscal Year Annual Research Report
Establishing a new standard for evaluating the health of the elderly as an index for indication of surgical treatment
Project/Area Number |
16K10440
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
河地 茂行 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (80234079)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 整 東京医科大学, 医学部, 准教授 (00338831)
佐野 達 東京医科大学, 医学部, 助教 (00646870)
富田 晃一 東京医科大学, 医学部, 助教 (10647267)
片柳 創 東京医科大学, 医学部, 臨床准教授 (90317850)
千葉 斉一 東京医科大学, 医学部, 准教授 (90348665)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 高齢者 / サルコペニア / 骨格筋量指標(SMI) / CAVI / SF-8 / 術後合併症 / 性別 |
Outline of Annual Research Achievements |
データの収集は終了し、集積されたデータの解析を行なった。解析の結果を第119回日本外科学会定期学術集会(大阪)や、第74回日本消化器外科学会総会(東京)、JDDW2019(神戸)などの全国規模の学会で発表した。現在論文を作成中である。 解析は最終年度は消化管悪性腫瘍手術と肝胆膵手術に分けて行なった。65歳以上の消化管悪性腫瘍手術症例251例に対して術前にサルコペニアの検査としてInBody770を使って生体インピーダンス解析を施行。さらに血圧脈波検査装置によりCAVIを測定し、SF-8を使った健康関連QOL尺度のアンケート調査を施行した。31例にClavien-DindoⅢa以上の合併症を認めた。合併症で頻度の高かったものは縫合不全、術後イレウス等であった。InBody770で測定したサルコペニアの指標である骨格筋量指標(SMI)と、性別が術後合併症を予測する有意な因子であった。これらの因子を使ってClavien-DindoⅢa以上の合併症を予測するリスクモデルを構築すると、男性のサルコペニア患者では27.3%と高率にⅢa以上の合併症を起こすことがわかった。 一方、肝胆膵手術症例(65歳以上)156例を対象とした検討では、29例にⅢa以上の合併症を認めた。在院死亡症例は認めなかった。術前の3因子の中ではCAVIの異常(CAVIが10以上)のみがⅢa以上の合併症を予測する因子であった。そこに合併症と関わる術前因子である性別と術前アルブミン値を含めたリスクモデルを構築すると男性でCAVIの以上を持つ、術前アルブミン値が3.5未満の症例は77.8%に合併症を認めることがわかった。 今後、これら合併症のハイリスク群に対して術前になんらかの介入を行う臨床研究を企画する予定である。
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Research Products
(3 results)