2017 Fiscal Year Research-status Report
核酸医薬とステントグラフトのハイブリッド治療による大動脈瘤進展抑制効果の検討
Project/Area Number |
16K10659
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
白谷 卓 鳥取大学, 医学部附属病院, 研究員 (20601933)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 元邦 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 教授 (00346214)
中村 嘉伸 鳥取大学, 医学部, 准教授 (80335538)
西村 元延 鳥取大学, 医学部, 教授 (90291442)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | stent graft / decoy型核酸医薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
ステントグラフトの普及は低侵襲的な動脈瘤治療を可能にしたが、ステントグラフトによる圧負荷軽減のみでは進展抑制効果が不十分であることも報告され、その解決には新たなアプローチが必要である。大動脈瘤の病態進展メカニズムには炎症機転の関与が示唆されている。申請者らも炎症を制御する転写因子NFkBおよび炎症で惹起されるマトリックス分解酵素を制御する転写因子Etsの病態への関与を示した。さらにモデル動物を用いた検討で、大動脈瘤に対する低侵襲的新規分子治療製剤の可能性を提唱してきた。 本研究では、この治療概念をステントグラフトに付加し、分子治療製剤とステントグラフト療法のハイブリッド治療の有用性・優位性についてウサギ動脈瘤モデルを用いて検証し、Decoy eluting stentgraft開発の基礎的検討を行う。 平成29年度は、ウサギを用いて動脈瘤モデルを作成する予定であった。具体的には、手術で大動脈を露出し、遮断した大動脈にエラスターゼを灌流させ、大動脈壁に炎症を引き起こす。これにより大動脈に瘤化を引き起こす。この手技はすでに報告された方法及び実験モデルであり、作成が可能であり、病態の再現が期待できると考えていた。 しかしながら、今年度においては、いまだ安定したモデル作成に至っていない。引き続き、安定したモデル作成手技をまず作成したいと考えている。今年度後半より、主たる実験の場所を大阪大学遺伝子治療学としており、研究の大幅な進展を見込んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
エラスターゼ灌流の条件設定が難しく、安定したモデル作成に成功していない。
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Strategy for Future Research Activity |
この実験モデルをすでに確立している大阪大学遺伝子治療学に出向いて、今年度末より行っており、研究の進展が期待される。
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Causes of Carryover |
(理由) 実験が予定通りに進まなかったため、物品費の使用ができなかった。 (使用計画) 今年度末より大阪大学遺伝子治療学教室に実験場所を移しており、物品費の使用が想定される。
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