2017 Fiscal Year Research-status Report
悪性胸膜中皮腫に対する新規強磁性体温熱療法とmTOR阻害剤の併用療法の開発
Project/Area Number |
16K10702
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
田村 昌也 金沢大学, 大学病院, 助教 (10397185)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹村 博文 金沢大学, 医学系, 教授 (20242521)
高田 宗尚 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (20459514)
矢野 聖二 金沢大学, がん進展制御研究所, 教授 (30294672)
喜多 英治 茨城工業高等専門学校, その他部局等, 校長 (80134203)
松本 勲 金沢大学, 医学系, 准教授 (80361989)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 悪性胸膜中皮腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に施行したIn Vitroの実験(悪性胸膜中皮腫細胞株(211H, H226)4種に対して、共同研究施設である筑波大学より貸与をうけた磁性流体を添付し、細胞への磁性流体への取り込みを確認する実験)の例数を追加して行った。やはり211Hにおいて高率に磁性流体の細胞内への取り込みを確認した。一方、H226には磁性流体の細胞への取り込みはほとんど確認できかなった。細胞の種類により、取り込みに差がみられることが確認できた。さらに、211Hに磁性流体を添付し24時間経過した溶液を遠心分離し、その上清、細胞の各々のFe含有量をICP-MS法にて測定した。細胞成分にFeの取り込みが確認できた。これも例数を追加して確認を行った。 筑波大学にある電磁誘導加温装置の貸与、搬送が未だ実現していないため、本学工学部(もともとの加温装置の開発に携わった)で残存する簡易式の加温器を用いて、新規磁性流体を用いて加温実験を行ったが、治療に有効と考えられる42~43℃までの発熱は得られなかった。小型動物(マウス、ラット)を加温する小型サイズの加温器を本学工学部と新規作成中であり、近々完成の見込みである。これを用いて、小動物の加温実験を開始する予定である。治療効果判定方法として、1・proliferating cell nuclear antigen (PCNA)染色、apoptosis関連蛋白(Caspase3), Heat shock protein (HSP)70, Interleukin-2 (IL-2)の発現を、さらにはm-TOR, S6, S6K, PIK3, Akt等mTORpathway周辺の蛋白発現をWestern blotting法を用いて評価する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
誘導加温装置の搬送、開発が当初の予定通り進まないため。
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Strategy for Future Research Activity |
小型動物(マウス、ラット)を加温する小型サイズの加温器を本学工学部と新規作成中であり、近々完成の見込みである。これを用いて、小動物の加温実験を開始する予定である。さらにマウス等の小動物を用いて、mTOR阻害剤の治療効果についても検討を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
誘導加温装置の開発がまだ途上であるため次年度使用が生じた。未使用額は加温装置を使用する実験にて使用する試薬や小動物の購入に充てる。
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