2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K10722
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
安原 隆雄 岡山大学, 大学病院, 助教 (50457214)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 智継 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (10362964) [Withdrawn]
黒住 和彦 岡山大学, 大学病院, 講師 (20509608)
道上 宏之 岡山大学, 中性子医療研究センター, 准教授 (20572499)
亀田 雅博 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (50586427)
上利 崇 岡山大学, 大学病院, 助教 (60423290) [Withdrawn]
菱川 朋人 岡山大学, 大学病院, 助教 (60509610)
佐々木 達也 岡山大学, 大学病院, 助教 (80790865)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | うつ症状 / 神経新生 / 神経保護 / 脳梗塞 |
Outline of Annual Research Achievements |
3年間の研究の初年度にうつモデル動物としてWistar Kyotoラット(WKY)を用いて、神経新生とうつ様行動の関係を明らかにした。この結果は平成29年度、Behavioral Brain Research誌に掲載された (Kin K, et al. 2017)。平成29年度は一過性中大脳動脈閉塞(90分:middle cerebral artery occlusion: MCAO)による脳梗塞モデルラットを作成した。Wistarラットにおいて、脳梗塞は70%程度の個体で良好に作成できたが、WKYは過去の報告にあるように、虚血耐性があり均質な脳梗塞を得ようとすると長時間(180-210分)の虚血が必要なことが明らかになり、その場合に死亡率が倫理上問題になるレベルまで上昇してしまうことも判明した。そのため、平成29年度後半からWKYに対して両側頚動脈閉塞を行い、低灌流モデルにおけるうつ様行動を評価することとした。WKYに対する本処置ではほとんど死亡するラットがなく、うつ様行動を示すことも明らかになった。 一方、脳梗塞モデル動物に対する硬膜外電気刺激により、移植細胞の遊走が増強されることを本年度は明らかにすることができた(Morimoto J, et al. 2018)。現在、細胞療法としては、経頚動脈的な細胞投与および経尾静脈的な細胞投与の手技を確立しており、低灌流モデルラットに対する移植実験に着手したところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、深く関係した領域の研究論文を複数本掲載するにいたり、行っている研究の妥当性を知ることができた。また、WKYに対する一過性中大脳動脈閉塞が抱える問題点が明らかになり、死亡率の低い低灌流モデルを用いることにより、研究データの蓄積が順調に進んでいる。細胞移植手技もあわせて維持・発展させることができ、更なる来年度の発展が期待できる状況になったため。
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Strategy for Future Research Activity |
上述しているように、WKYに対する両側頚動脈閉塞を引き続き行い、海馬における神経新生の程度とうつ様症状の関係がどのようであるかを明らかにする。さらに、Wistarラットにおいても同様の検討を行い、WKYとの差異を明らかにする。そのうえで、治療介入をしたほうが良いグループを設定し、骨髄間質細胞の経頚動脈的投与、経尾静脈的投与がどのような影響を行動学的・組織学的に与えていくかを明らかにする。最終的には、平成30年度末にはデータをまとめ、論文投稿までたどり着けるように努力をする方針である。
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Causes of Carryover |
消耗品の予定購入額に差額が生じたため(安価での購入となったため。)。 消耗器材の購入費に充てる予定である。
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Research Products
(33 results)
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[Presentation] Intracerebral transplantation of mesenchymal stem cells in Wistar Kyoto rat as an animal model of depression2017
Author(s)
Kin K , Yasuhara T , Tomita Y , Umakoshi M , Kuwahara K , Kin I , Morimoto J, Okazaki M , Sasaki T , Kameda M , Tajiri N , Date I
Organizer
NEUROSCIENCE 2017:Society for Neuroscience 47th Annual Meeting
Int'l Joint Research
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