2017 Fiscal Year Research-status Report
実体モデルを用いた手術シミュレーションのためのシステム構築
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16K10799
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
益子 敏弘 自治医科大学, 医学部, 准教授 (90275701)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 3Dモデル / 手術シミュレーション / 3Dプリンター |
Outline of Annual Research Achievements |
【実体モデルの観察とモニター上の画像の観察との間での認知特性に違いに関する認知心理実験】認知心理実験に用いる脳動脈瘤モデルおよび統制実験用の意味のない立体モデルを合わせて約100体作製して、追加の予備実験を行った。その結果をもとに実際の実験に用いるモデルを選出した。【実体モデルの観察とモニター上の画像の観察との間での脳機能特性に違いに関する光トポグラフィー装置(NIRS)による脳活動計測】優位側頭頂葉~後頭用(角回近傍)の活性が実体モデルの方が強いとの仮説を立てて研究を開始したが,違いが予測したほど明瞭でなかった。このため、まずは活性化に差が出そうな部位を網羅的に検知することにした。また、有効な分析を行うべく、主成分分析の手法についての検討を行った。【現行の実体モデルによる手術シミュレーションと臨床的評価】実体モデルを約30例、40体作製して脳血管障害・脳腫瘍などの手術シミュレーションおよびトレーニングを行うとともに評価を行った。評価項目を追加し、最終的に差が出やすい項目への絞り込みを行った。【新たなモデルの作製と神経生理学的評価による現行モデルに比した優位性の検証】複数の新規モデルを作製した。特に、寒天・ゼラチン混合ゲルを用いた新たな手法での脳腫瘍モデル作製に成功した。【研究結果の発表および平成30年度の見通し】ここまでの成果は平静29年度に別記の論文・学会にて発表した。以上の結果、予定の症例数が集まれば有意な結果が導き出せる見通しがついた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
モデル作製と臨床応用は問題なく進捗している。 心理実験と神経生理学実験は、機器の不調等により十分な数のデータが蓄積できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
計画通り研究を推進する方針である。データ集積に努めるとともに、データ不十分な場合も想定して解析方法を再検討する。
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Causes of Carryover |
当初予定していたレーザースキャナーの性能につき再検討した結果、他機種のほうがより有用である可能性があると判断した。その結果、機種選定に時間がかかりいまだ購入していない。また、立体モデル作製の効率が上がったため、消耗品の消費量が当初の計画を下回った。 以上の残金については、平成30年度にはレーザースキャナー購入および消耗品の購入に充てる計画である。特に後者は改良立体モデルを複数作製する必要があることから、計画をうわあ割る可能性が高いと見込まれる。
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