2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of redox-based therapeutics against inflammation
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16K10975
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
松尾 禎之 関西医科大学, 医学部, 講師 (50447926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広田 喜一 関西医科大学, 医学部, 教授 (00283606)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 炎症 / ストレス / レドックス |
Outline of Annual Research Achievements |
炎症や代謝異常が引き起こす細胞内酸化還元(レドックス)バランスの撹乱が原因となり、様々な疾患の発症や病態増悪につながることが知られている。酸化ストレスに対する防御や生体の恒常性維持において重要な役割を果たすレドックスタンパク質チオレドキシンやその関連分子に着目し、炎症等のストレス環境下での挙動、および炎症応答におけるレドックス制御の分子機構を明らかにすることが本研究の目的である。 ストレスマーカーとしての血中チオレドキシンの有用性を明らかにするため、ELISA法に代わる定量法の確立を試みた。液相での免疫反応と化学発光を組み合わせた自動分析装置を活用し、検体取得から数分以内にチオレドキシン濃度の測定が可能となった。またタンパク質の定量と平行して、チオレドキシンの酵素活性を評価するシステムを構築した。蛍光標識されたインスリンを基質として、還元に伴う蛍光シグナルの変化をモニタリングすることにより、従来の吸光度測定と比較して感度の大幅な向上が認められた。これらの高感度計測システムは、生体サンプルを用いた測定においてしばしば問題となる夾雑物質による反応阻害や感度低下の問題を解決する有効な手段となることが期待された。 またチオレドキシン関連分子の活性中心を構成するシステイン残基の酸化還元状態を解析することにより、炎症等のストレス環境下における酵素活性の変動、細胞内レドックスバランス維持機構に関する知見を得た。炎症による細胞障害や代謝制御異常と関連の深い小胞体ストレス環境下では、小胞体へのタンパク質の蓄積によりレドックスバランスの撹乱が引き起こされ、小胞体膜上に存在するチオレドキシン関連分子TMX1が酸化型に変換されることを見出した。
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[Journal Article] Real-time diagnostic analysis of MinION-based metagenomic sequencing in clinical microbiology evaluation: a case report.2019
Author(s)
Hiromasa Tanaka, Yoshiyuki Matsuo, So Nakagawa, Kenichiro Nishi, Akihisa Okamoto, Shinichi Kai, Teppei Iwai, Yoshiteru Tabata, Takeshi Tajima, Yuji Komatsu, Motohiko Satoh, Kirill Kryukov, Tadashi Imanishi and Kiichi Hirota
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Journal Title
JA Clinical Reports
Volume: 5
Pages: 24
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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