2016 Fiscal Year Research-status Report
卵巣癌のEMTおよび腹膜中皮のMMTに関与するmiRNAの解明と制御に向けた研究
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16K11162
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
寺井 義人 大阪医科大学, 医学部, 准教授 (90278531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 正美 大阪医科大学, 医学部, 講師 (00551748)
大道 正英 大阪医科大学, 医学部, 教授 (10283764)
田中 良道 大阪医科大学, 医学部, 講師 (10625502)
恒遠 啓示 大阪医科大学, 医学部, 講師 (70388255)
田辺 晃子 大阪医科大学, 医学部, 非常勤講師 (70454543)
佐々木 浩 大阪医科大学, 医学部, 講師 (80432491)
兪 史夏 大阪医科大学, 医学部, 助教 (80625674)
藤原 聡枝 大阪医科大学, 医学部, 助教 (90707960)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | EMT / miRNA / 卵巣癌 / エキソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
Caov-3細胞の検討ではCD24陽性細胞はCD24陰性細胞と比べ、細胞増殖が強く、浸潤能が強く、コロニー形成能が高く、さらにCDDP耐性を認めた。また、ヌードマウスの検討ではCD24陽性群はCD24陰性群と比べ、播種病巣および腹水貯留が著明であり、体重増加率、腹囲増加率ともに有意差を認めた。CD24陽性群の播種病巣のRT-PCRにおいてSnailの発現が増強され、E-cadherinの発現減弱を認めた。さらにCDDP内包したCD24標識の高分子ミセルによる実験で、CDDP-CD24-LIPO群の治療期間における腹囲増加は他の2群と比べ有意に軽減していた。さらに全生存期間はPBS群 46.8±9.9 日、CDDP群 47.8±7.4 日に対して、CDDP-CD24-LIPO群71.2±28.3 日と有意に延長を認めた(p<0.05)。これらの結果から、CD24をマーカーとしてEMTを制御する新たな遺伝子を同定するために、卵巣癌白金製剤耐性株(Caov-3、A2780CP)を用い、MACS法で分離したCD24陽性細胞・CD24陰性細胞で、miRNAマイクロアレイを用い、CD24陽性で発現上昇するmiRNAをコンピューターリサーチし、EMTに関わる新規miRNAを同定した。現在候補miRNA 36248個中、2倍以上の上昇を認めたmiRNAのうち5候補および2倍以上低下したmiRNA4個の候補を抽出した。さらに、Caov-3 CD24陽性細胞培養液中のmiRNAのmicroarrayを解析中で、エキソソームとして体外に分泌されるmiRNAと一致するかを調べている。さらに、卵巣癌細胞株Caov-3を用い、細胞増殖、細胞周期、invasion assayによる影響を調べている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
CD24陽性細胞から分泌されるエキソソーム中のmiRNAのうち、癌の浸潤・転移に関与するmiRNAをmicroRNA arrayで調べているが、まだ候補miRNAの中から、実際に癌細胞の細胞増殖、細胞周期、invasion assayによる影響を調べている段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
卵巣癌細胞株Caov-3を用い、候補miRNAを過剰発現した場合と抑制した場合での、細胞増殖、細胞周期、invasion assayによる影響を調べる。候補miRNAの機能をブロックするLocked Nucleic Acids (LNA) inhibitor(Exiqon社)のLNA-miRNAを作成し、細胞形態変化、細胞増殖能、浸潤能への影響を調べる。さらに、候補miRNAの中皮細胞への影響を調べていく
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] CD24 expression is a marker for predicting clinical outcome and regulates the epithelial-mesenchymal transition in ovarian cancer via both the Akt and ERK pathways2017
Author(s)
Kiyoko Nakamura, Yoshito Terai*, Akiko Tanabe, Yoshihiro J. Ono, Masami Hayashi, Kazuya Maeda, Satoe Fujiwara, Keisuke Ashihara, Michihiko Nakamura, Yoshimichi Tanaka, Tomohito Tanaka, Satoshi Tsunetoh, Hiroshi Sasaki, and Masahide Ohmichi
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Journal Title
Oncology Reports
Volume: 37
Pages: 3189-3200
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant