2016 Fiscal Year Research-status Report
骨吸収と骨形成を相反的に制御するゲラニルゲラニオールの作用解明と骨粗鬆症への応用
Project/Area Number |
16K11487
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
友村 美根子 明海大学, 総合教育センター, 教授 (30217559)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 龍一郎 城西大学, 薬学部, 助教 (20415201)
坂東 健二郎 明海大学, 歯学部, 講師 (50347093)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 破骨細胞 / 骨芽細胞 / ゲラニルゲラニオール / 骨吸収 / 骨形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は骨形成を促す天然化合物を探索する過程でゲラニルゲラニオール(GGOH)が骨芽細胞の分化を促進するが、破骨細胞の分化は抑制することを見出した。本年度は骨芽細胞分化と破骨細胞分化過程においてGGOHによって変化するシグナル分子や転写因子および分化マーカーについて検討した。 骨芽細胞の分化誘導はP1マウスの頭蓋骨から調製した骨芽前駆細胞にアスコルビン酸とグリセロリン酸を添加して行った。破骨細胞の分化はマウス骨髄細胞にM-CSF とRANKLを添加して誘導した。 GGOHは濃度依存的に骨芽細胞の分化マーカーであるALP活性や1型コラーゲンのタンパク量を増加させ、転写因子runx2,Msx2, C/EBPβの発現を上昇させた。また,GGOHによりp-Smadが増加した.。 一方、GGOHはRANKLによる破骨細胞の分化マーカーであるTRAP陽性や多核細胞形成率を濃度依存的に抑制した。その抑制効果は細胞障害によるものでなく,破骨細胞分化特異的転写因子であるNFATc1の発現抑制であった。GGOHはRANKLによるJNKシグナル活性化を強く抑制した。さらにGGOHは骨芽細胞と骨髄細胞の共存培養系においてLPS刺激による破骨細胞分化を抑えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
GGOH添加における核内受容体やゲラニルゲラニレーションの変動と分化への影響に関して解析が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
GGOH添加による骨芽細胞の分化促進と破骨細胞の分化抑制時に変化している分子について、阻害剤や活性化剤およびSiRNAによるノックダウン系や過剰発現系をもちいて相反制御に関わっていると考えられる分子を絞り込む。さらに分化マーカー遺伝子のプロモーター活性測定を行い、検証していく。最終的に骨粗鬆症モデルマウスをもちいてin vivoでのGGOHの骨吸収抑制および骨形成促進効果について検討する。
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Causes of Carryover |
購入予定して抗体が手持ちのストックの使用や、キャンペーン価格で節約できた。 レポーター発現ベクターとin vivo実験用マウス購入に予定していたが、次年度に繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
追加抗体、レポーター発現ベクターとin vivo実験用マウスの購入に使用する。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Quantitative Structure-Cytotoxicity Relationship of Chalcones2017
Author(s)
Sakagami H, Masuda Y,Tomomura M,Yokose S, Uesawa Y,Ikezoe N, Asahara D, Takao K, Kanamoto T, Terakubo S, Kagaya H, Nakashima H,and Sugita T.
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Journal Title
Anticancer Res
Volume: 37
Pages: 1091-1098
DOI
Peer Reviewed
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