2016 Fiscal Year Research-status Report
拡散尖度MRIで迫る口腔癌:リンパ節転移予測因子としての画像診断マーカーの考案
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16K11499
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
坂本 潤一郎 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (40506896)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 拡散強調画像 / 拡散尖度画像 / 口腔癌 / 浸潤 / 構造解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
拡散尖度MRIは拡散強調MR画像の比較的新しい解析法として知られ、生体組織における構造を反映するともいわれる。拡散尖度MRIより得られる各パラメータは組織におけるみかけの拡散(D)とみかけの尖度(K)であり、定量値として算出することができる。当該研究では拡散強調MR画像を撮像された口腔癌患者の既存MRIデータより口腔癌原発巣についてこれらのパラメータとリンパ節転移との関連性について評価することを目的とする。 平成28年度においては拡散尖度MRI解析を行うために科学計算ソフトmatlabを使用した解析プログラムの作成、修正を行なった。エラーとして生じるパラメータの異常値の影響をなるべく避けること、各ピクセルにおけるDとKの関係を維持することを考慮し、各症例からピクセルベースで得られるDおよびKの実データから確率密度関数を用いて、データの可視化および確率密度の解析を行なうことで、上記した二つの課題をクリアし、実用できるレベルに至ったものと考えられる。この手法はApplication of Diffusion Kurtosis Imaging to Odontogenic Lesions: Analysis of the Cystic Component. J Magn Reson Imaging. 2016:44: 1565-1571にも適応した。 一般的に口腔癌の術後における再発や転移は術後2年間に多く生じることが知られる。よって、当該研究においても術後2年以上経過した症例を対象としたいと考え、現在、本学歯学部倫理審査委員会への研究許可申請の準備を行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
解析方法については平成28年度にて確立したものと思われる。現状で、対象となりうる症例数については調査中であり、症例の蓄積程度にもよると考えられるが、全体の達成度としてはおおむね順調と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
現状での対象となりうる症例数について把握し、本学歯学部倫理審査委員会への研究許可申請を行い、承認後解析を始める予定である。随時、その研究成果について、学会発表,論文投稿を行なう。
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Causes of Carryover |
論文別刷りの購入に際し、不足金が生じ、次年度会計での研鑽予定としため次年度使用額として生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
画像データの解析を行い、その結果を保存するための記録媒体の購入および最新情報を収集するための書籍の購入を予定している。また、成果については学会および英語論文の投稿を予定しているため、旅費および英文校正費に使用する予定である。
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Research Products
(4 results)