2016 Fiscal Year Research-status Report
唾液腺内視鏡下唾石溶解療法の開発に関する基礎的研究-唾石溶解剤の解析
Project/Area Number |
16K11515
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
中山 英二 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (60172467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北所 弘行 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (00347775)
佐野 友昭 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (20244866)
田代 真康 北海道医療大学, 歯学部, 任期制助手 (20758338)
遠藤 一彦 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (70168821)
永易 裕樹 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90265075)
杉浦 一考 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (90529398)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 唾液腺内視鏡 / 唾石摘出術 / 唾石溶解療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的:唾石を非観血的に摘出する方法として、従来から研究開発してきた唾液腺内視鏡下唾石摘出術の適用拡大を目指すため、唾石溶解療法を開発するための基礎実験を計画した。とくに、唾石破砕術と唾石溶解療法を併用し、すでに開発している唾液腺内視鏡下唾石破砕術の前処理しての唾石溶解療法の開発を目指している。そこで、唾石を溶解療法単独で除去するのではなく唾石を溶解することにより、体積と硬度および力学的強度を低下させ、唾石破砕が有効かつ低侵襲で実現できることを目指した。 平成28年度は、研究初年度であり、実験試料の唾石を収集した。 総数で20個の唾石を収集した。研究機関である北海道医療大学だけでは必要な数の唾石が収集できないので、平成29年1月26日(木)・27日(金)に福岡国際会議場で開催された第35回日本口腔腫瘍学会総会・学術 大会に出席し、九州大学大学院歯学研究院口腔顎顔面病態学講座顎顔面腫瘍制御学分野の中村誠司教授に協力を依頼した。その結果、今年度で最低限の唾石収集が可能であった。中村誠司教授には引き続き唾石収集を継続することで合意した。 さらに、平成29年3月20日(月)に、大阪において、九州大学院歯学研究院 口腔顎顔面病態学講座口腔画像情報科学分野の吉浦一紀教授と研究打ち合わせを行い、唾液腺内視鏡下唾石摘出術の九州大学での状況を調査した。 現在、唾石溶解剤として、1)クエン酸、2)食品用中性相面活性剤を候補として検討していくことにして、文献的な事前調査を行った。さらに唾石内外に存在するタンパク複合体を溶解する必要性を検討することにし、唾石溶解の前処理としてのタンパク複合体の溶解剤としての次亜塩素酸ナトリウムについて予備的検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究機関である北海道医療大学だけでは必要な数の唾石が十分に収集できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
初期実験に必要な唾石は確保できたので、予備実験を行う。 唾石溶解剤の選択をまず行う。そのために、文献検索をし、候補となる溶解剤を2-3剤に絞り込み、2-3個の唾石を溶解させる。溶解前後の唾石表面性状をまず位相差驚愕顕微鏡で観察し、その多孔質性の進行状況を定性的に評価する。 さらに、唾石内外に存在するタンパク複合体を溶解する必要性を検討する。唾石溶解の前処理としてのタンパク複合体の溶解剤として、次亜塩素酸ナトリウムを候補として応用し、その効果を検討する。
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Causes of Carryover |
研究試料としての唾石収集が遅れ、研究にやや遅れが出たため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度に購入計画した物品を順次購入する。
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Research Products
(2 results)