2018 Fiscal Year Research-status Report
口腔機能別オーラルケア・マネジメントの全身合併症低下に関する検討
Project/Area Number |
16K11853
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山口 昭彦 京都大学, 医学研究科, 講師 (50423942)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅井 啓太 京都大学, 医学研究科, 助教 (10646376)
田村 佳代 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (20378714)
園部 純也 京都大学, 医学研究科, 講師 (50464219)
別所 和久 京都大学, 医学研究科, 教授 (90229138)
高橋 克 京都大学, 医学研究科, 准教授 (90314202)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 周術期口腔機能管理 / オーラルケア |
Outline of Annual Research Achievements |
消化管外科の周術期口腔機能管理患者に対して下記の調査を行った。 摂食、咀嚼、嚥下に関する調査。食事内容に関する調査、嚥下状態に関する調査を入院カルテによる調査を行った。口腔検診(現在歯数、義歯の有無、歯周組織の状態、粘膜の状態、舌苔、口臭)口腔機能及び細菌の客観的検査(1~5)。唾液湿潤度の測定: 口腔乾燥の簡易測定法として開発されたムーカスを用い測定した。細菌数の測定: 口蓋最深部または舌背から滅菌綿棒を用いて1回転して資料を採取し細菌カウンターを用いて測定した。摂食、咀嚼、嚥下機能、など口腔機能カテゴリーで層別化した。誤嚥性肺炎など合併症、医療費などを目的変数とし、年齢、性別、オーラルケア・マネジメント前後での口腔検診、口腔機能及び細菌の客観的検査を説明変数とした単変量解析を実施した。単回帰分析によって有意となった項目を説明変数とし多変量解析を実施した。P<0.05を統計学的に有意とし、解析にはJMPpro14を使用した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
咀嚼機能に関する検査に使用を予定していた咀嚼力判定ガム(ロッテ社製)が入手困難となり、代替案を検討していたが、現在までにエビデンスのあるシステムが販売されていない。また、唾液の性質を測定する検査機器の新製品が2016年末に登場し(ライオン株式会社SMTとアークレイ株式会社SiLL-Ha)、どちらの機器を使用すべきか、学会などの反応を調査しており、研究を今年度までに終えることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
唾液吐出液から濁度とアンモニアの測定:唾液吐出液から濁度とアンモニア濃度を測定する。唾液は3ccの蒸留水を口に含み10秒間左右に軽く動かした後に吐出して採取する。Salivary Multi Test(SMT)を使用して、清掃度の基準として使用する。カンジダの測定:カンジダ数はオーラルケアの指標となる事ことから、舌より滅菌麺棒で10回ずつスワップして資料を採取して、クロムアガーカンジダ培地に塗抹し48時間培養後にカウントする。定量化した口腔環境、口腔機能と患者の疾患、全身状態、要介護度、医療費との関係について横断的に調査する。カルテなどの情報から、全身の状態に関する調査(要介護度、認知症高齢者の日常自立度、既往歴、現疾患、服薬状況、栄養状態、医療費、検査内容、内服薬)を行い、口腔環境や口腔機能が全身状態、要介護度、医療費に与える影響について検討する。口腔機能別オーラルケアの実施:口腔機能の状態によって患者をカテゴリー分類する。口腔機能を評価し段階的にカテゴリー化する。それぞれのカテゴリーでオーラルケアの方法を検討し、オーラルケアマニュアルを作成する。オーラルケアマニュアルをもとに、それぞれの患者に対しオーラルケアを実施する。これにより実施者間でのバイアスを軽減させる事ができる。口腔機能別オーラルケアによる誤嚥性肺炎など合併症・医療費の低減を実証:摂食、咀嚼、嚥下機能別のオーラルケア・マネジメントの実践が口腔と全身にどのような影響を与えるかを解析する。具体的には、研究分担者らの京都大学病院およびその関連病院において、個々人および家族の同意を得て、実施・評価する。
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Causes of Carryover |
咀嚼機能に関する検査に使用を予定していた咀嚼力判定ガム(ロッテ社製)が入手困難となり、代替案を検討していたが、現在までにエビデンスのあるシステムが販売されていない。また、唾液の性質を測定する検査機器の新製品が2016年末に登場し(ライオン株式会社SMTとアークレイ株式会社SiLL-Ha)、どちらの機器を使用すべきか、学会などの反応を調査しており、研究を今年度までに終えることができなかった。
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