2016 Fiscal Year Research-status Report
専門看護師・認定看護師が必要とするフイジカルアセスメント能力向上のプログラム構築
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16K11929
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
城生 弘美 東海大学, 健康科学部, 教授 (60247301)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 専門看護師 / 認定看護師 / フィジカルアセスメント / シラバス |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年度は、看護系大学院(修士課程)における専門看護師教育の中で「フィジカルアセスメント」がどのような内容でどのような方法を用いて教育されているかについて、授業シラバスから情報を得ることを目的とした。 2017年2月現在、看護系大学院修士課程において、共通科目B(指定科目としてフィジカルアセスメントが基準に入る)を含む38単位のカリキュラム運用を実施していると思われる大学院は69課程あった。その開設年の内訳は、2012年に16課程、2013年に13課程、2014年に13課程、2015年に15課程、2016年に12課程であった。69課程のフィジカルアセスメント授業シラバスを検索した結果、授業開講の情報が得られなかったものが24件あった。この中には、他の講義の中にフィジカルアセスメントの単元が項目として入っているものが5件あった。また、フィジカルアセスメントの授業科目はあるもののシラバス内容の提示がないものが3件、アクセス権がないと閲覧できないものが2件であった。さらにフィジカルアセスメントをより専門領域に限定している科目名にしている(例えば、新生児、褥婦、女性、高齢者、急性期)ものや、上級レベルを意識している(例えば、上級、高度実践、急性重症患者の)ものがあった。 シラバスが確認できたもののうち、授業内容をみると系統別にアセスメント項目を併記している(例えば、神経系の観察、運動器系の観察、呼吸器系の観察、のように)内容から、急変時の対応、症状からの推論として呼吸困難・胸痛からアセスメントする方法、心疾患患者の術後や回復に向けたケアとフィジカルアセスメントというように看護ケアとフィジカルアセスメントを組み合わせているもの、というように多岐にわたっており、学部生とほぼ同様に教授されているものから、より専門性の高い内容で教授されている課程まであることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Web上での授業シラバスが明確に示され、授業内容や授業方法が明示されている場合とほとんど情報が無い場合、アクセス権が無いと詳細が閲覧できない場合があり、検索に時間を要した。 また、学部教育におけるフィジカルアセスメントと大学院教育におけるフィジカルアセスメント教育が共同して実施されているように読めるところもあるため、関連病院の専門看護師や認定看護師への調査用紙作成までには至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
所属機関の倫理委員会に研究計画書を提出し審査を受け、指摘事項を受けているため、5月早々に指摘された部分の検討を行い、承認を得る。その後研究対象者が所属する関連病院の倫理審査機関での承認を得る。 研究対象者である関連病院の専門看護師及び認定看護師への質問調査及び面接調査を開始するべく、管理者への説明等を行った後、早くても7月以降、順次協力の得られた対象者との日程調整を行い、データ収集に入る予定である。得られたデータについては、順次逐語録を起こしてもらう予定である。
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Causes of Carryover |
2016年度現在開講されている看護系大学院の専門看護師教育における38単位共通科目実施課程の情報を得ることに取り掛かるのが遅くなったため、各課程のシラバス検索開始時期が遅れた。また、パソコン操作等、事務作業に長けた人材を探すのに時間がかかった面があり、人件費の支出がなかった。その結果、研究成果を発表にも至っていないため、2017年度に繰り越すこととなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2016年度終板に雇用できる人が見つかったことと、専門看護師課程で共通科目B(フィジカルアセスメントの設置基準を有する)38単位課程を開講している看護系大学院の情報が入手できたため、2017年度早々に授業シラバスの内容吟味に入り、研究対象者の所属する関連施設の倫理委員会の承認を得て、7月以降、質問調査及び面接調査に取り掛かり、逐次逐語録の作成を依頼し人件費の支出にあて、研究成果の公開に向けていく予定である。
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