2017 Fiscal Year Research-status Report
専門看護師・認定看護師が必要とするフイジカルアセスメント能力向上のプログラム構築
Project/Area Number |
16K11929
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
城生 弘美 東海大学, 健康科学部, 教授 (60247301)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | フィジカルアセスメント / 専門看護師 / 認定看護師 / 38単位専門看護師教育課程 / ホームページ / 看護系大学院 |
Outline of Annual Research Achievements |
看護系大学院において養成されている専門看護師(CNS)教育に対し、それまで26単位であったものが2018年4月より38単位教育課程が義務化された。その共通科目に「病態生理学2単位」「臨床薬理学2単位」と「フィジカルアセスメント2単位」が位置づけられた。義務化される前からCNS教育を38単位で実施し、且つホームページ上でシラバス内容が公開されている36大学院の教育内容を審査基準に照らし分類し、フィジカルアセスメント教育の実態を把握することを目的とした。 方法は、一般社団法人日本看護系大学協議会における「高度実践看護師教育課程審査基準」(2017年2月現在)において共通科目B審査基準で定められている「フィジカルアセスメント2単位」「病態生理学2単位」「臨床薬理学2単位」を入れた38単位CNS教育課程申請が認められている69大学院のうち、ホームページ上で「フィジカルアセスメント」に該当する科目のシラバス詳細が公開されているものを検索した。集めたシラバス内容について、授業科目名、概要、単位数、授業目標、評価方法について分類し、日本看護系大学協議会が示す審査基準に照らして検討した。 その結果、科目名で最も多かったのは「フィジカルアセスメント」であり、科目の目的・概要で表記されているキーワードを延べ回数でみると最も多かったものから「複雑な健康問題をもった対象者」「臨床診断」「知識と技術を習得」の順であった。授業回数は15回がほとんどで、評価方法は授業内での討議内容、発言、プレゼン資料作成内容で評価し、レポートを課していた。以上のことから、各大学院における「フィジカルアセスメント」科目が審査基準を十分踏襲していることは示された。しかし、より具体的な内容、方法については検討を要することがわかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定より、倫理審査に手間取り、半年ほどデータ収集開始までに時間がかかったが、現在は順調にデータ収集を行っている。
|
Strategy for Future Research Activity |
2018年2月から開始した面接で得たデータは、順次逐語録に起こしている。当初予定していた面接データの6割程度、収集が済んでおり、引き続き逐語録作成を進める。研究協力者の時間調整をしながら、残り4割程度協力承認の得られた専門看護師・認定看護師と5月~6月初旬くらいまでに面接を終了し、分析に入る予定である。 2018年度が終了年度のため、分析を早めに行い、研究結果の公開に持っていきたいと考えている。
|
Causes of Carryover |
平成29年度の謝金は予定額使用し、進捗状況として当初の予定に見合った進捗状況になったが、平成28年度の段階で謝金の消費がないまま経過したため、次年度繰り越す金額が生じた。また、その他の会議費等に使用予定のものは、使用しなかったため、次年度使用額として生じてしまった。 平成30年度は、謝金対応のアルバイト人員の確保ができているため、現在収集したデータの処理(逐語録作成)を依頼中であり、予定取り使用できる見込みである。また、平成29年度終盤にフィジカルアセスメント教育に有益な備品(一台約12万円)がみつかったため、平成29年度の使用できなかった金額で複数台購入予定にしているため、予定通り使用できる見込みである。学術集会に出席するための国内旅費も予定通り使用できる見込みである。
|