2018 Fiscal Year Research-status Report
虚血性心疾患予防のための生活習慣指導への漸進的筋弛緩法の導入
Project/Area Number |
16K11934
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
岡田 朱民 佛教大学, 保健医療技術学部, 講師 (90587510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小板橋 喜久代 京都橘大学, 看護学部, 教授 (80100600)
小山 敦代 聖泉大学, 看護学部, 教授 (10290090)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | リラクセーション / 漸進的筋弛緩法 / 虚血性心疾患予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、虚血性心疾患の発症予防として、冠動脈危険因子を持つ成人に対し、リラクセーション法のなかの漸進的筋弛緩法を導入することにより、ストレス認知とタイプA行動パターンの行動変容が起こる可能性について検討することである。 研究計画立案当初、無作為抽出法による介入研究を予定したが、継続的にリラクセーション法による介入を実施し、その間のストレス認知と行動変容の経過を分析するため、個人の行動特性に焦点をあてることとし、シングルケースデザイン法(多層ベースラインデザイン)に変更した。また、ランダマイゼーション検定における必要標本数についても見直し、5個のベースラインに対し、それぞれに可能な介入ポイントを8個として、最小p値0.0000305となることから5名とした。 2018年度は、研究実施場所から2.5㎞圏内の健康診断または人間ドックを実施している施設に研究協力を依頼し、被験者のリクルートを行った。その結果、6名の応募があり、スクリーニングによりタイプA行動と判断されたため、被験者として介入を実施した。 一人の介入期間を7か月間として、これまで実施していたセルフケアを継続するベースライン期を2か月、基本的に1週間に1回計12回、呼吸法及び漸進的筋弛緩法を指導する操作導入期を3か月、自宅にてリラクセーション法の自己訓練を継続実施する自己訓練期を2か月と設定し、1名平均30回、全体で182回の介入を実施し、データ測定を終了した。現在、量的及び質的データの入力・整理がほぼ完了したところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画立案当初、無作為抽出法による介入研究を予定したが、個人の行動特性に焦点をあてることとし、介入方法をシングルケースデザイン法(多層ベースラインデザイン)に変更した。また、分析方法としてのランダマイゼーション検定における必要標本数も5名に見直しを行った。 地域の健康診断または人間ドックを実施している施設に研究協力を依頼し、被験者のリクルートを行った。その結果、6名の応募があり、スクリーニングによりタイプA行動と判断されたため、被験者として介入を実施した。 一人の介入期間を7か月間として、これまで実施していたセルフケアを継続するベースライン期を2か月、基本的に1週間に1回計12回、呼吸法及び漸進的筋弛緩法を指導する操作導入期を3か月、自宅にてリラクセーション法の自己訓練を継続実施する自己訓練期を2か月と設定し、途中被験者の脱落等もなく1名平均30回、全体で182回の介入を実施することができた。データは、毎回のリラクセーション反応の評価として、生理的評価(①脈拍 ②血圧 ③HRV(生体センサーMemCalc/BonalyLight使用))及び主観的評価(リラックス度と自由記述及び会話の記録)とした。また、最終的なアウトカム指標としては、A型行動パターンスクリーニングテスト、心理的ストレス反応測定尺度(Stress Response Scale-18:SRS-18)、自由記述及び会話内容の記録とした。現在、量的及び質的データの入力・整理がほぼ終了したところである。
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Strategy for Future Research Activity |
収集したデータについて、再度誤入力がないことを確認したうえで、量的・質的データの解析を行い、考察する。毎回のリラクセーション反応の評価としては、生理的評価(①脈拍、②血圧、③HRV(生体センサーMemCalc/BonalyLight使用))及び主観的評価(リラックス度と自由記述)とした。脈拍、血圧、HRVについては、各介入時の前後にデータ収集しており、ランダマイゼーション検定にて比較検討する。また、リラックス度は、生理的指標と同様、量的に比較検討する。自由記述及び会話の記録は、介入前は①その日に起こった出来事や感じたこと、変化したこと、②生活による変化や気づき、自分の置かれた状態やストレス、またストレスへの対処の方法、自分の行動の変化などについての記述あるいは語りとした。また介入後は、漸進的筋弛緩法の体験によって感じたこと、変化したことなどの記述あるいは語りとした。自由記述及び会話の記録は、質的記述的に分析する。 一方、最終的なアウトカム指標としてのデータは、A型行動パターンスクリーニングテスト、心理的ストレス反応測定尺度(Stress Response Scale-18:SRS-18)、自由記述及び会話内容の記録とした。A型行動パターンスクリーニングテストは、行動パターンの変化の指標とし、SRS-18は、生理的指標と同様に量的に比較検討する。自由記述及び会話内容の記録については、7か月間の長期的体験によるストレスに対する考え方やリラクセーション法に対する受け止め方の変容として質的に分析する。
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Causes of Carryover |
2018年度はシングルケースデザイン法による介入を実施し、一人の介入期間を7か月間として、ベースライン期を2か月、操作導入期を3か月、自己訓練期を2か月と設定し、1名平均30回、全体で182回のデータ収集を行った。現在、量的及び質的データの入力・整理がほぼ完了し、データ分析に着手し始めているところである。データ分析にあたっては、ランダマイゼーション検定を実施する予定にしており、専門的知識の提供や分析の業者依頼を検討している。 さらに本研究の成果を学術論文としてまとめ、国内および国外の看護系学会にて公表、もしくは看護系雑誌等に論文として投稿し看護職者へ周知する。具体的には、2019年にAmerica Holistic nurses Associationの学会に応募し、翌年に発表をしたいと考えている。また、報告書として冊子を作成し、研究機関や協力施設へ配布する。さらに、虚血性心疾患発症予防の指導内容へ位置づけていく。
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Research Products
(4 results)