2018 Fiscal Year Research-status Report
看護学生の自己超越及び成長に関する理論的モデル検証と教育的支援策に関する研究
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16K11976
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Research Institution | Fukuoka jogakuin Nursing College |
Principal Investigator |
星 美和子 福岡女学院看護大学, 看護学部, 教授 (70433133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉武 美佐子 福岡女学院看護大学, 看護学部, 准教授 (50320388)
藤川 真紀 福岡女学院看護大学, 看護学部, 講師 (30570121)
吉野 拓未 福岡女学院看護大学, 看護学部, 講師 (50711917)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 看護大学生 / 成長 / 自己超越 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、本研究を国際共同研究へ発展させるための準備を進めた。平成30年度の9月には、平成29年度に参加した国際学会において意見交換を行ったことから国際共同研究の申し出を受けた国外の研究者と、実際の研究実施に関する検討を進めるための研究会議を国外で持つことが出来た。その結果、研究枠組みや構成概念の明確化について検討し、お互いの対象者についての共通理解を図りながら、具体的な質問紙の選定にまで至ることができた。また、国内の他大学から、この国際共同研究実施を支援してくれる研究協力者についても内諾を得ることが出来た。 しかしながら、研究代表者の教育・大学運営業務負担が大きく、研究のためのエフォート確保ができない状況が継続し、研究倫理審査申請提出の準備に取り掛かることができず、結果として平成30年度内の研究実施に至ることができなかった。令和元年での調査実施に向けて、研究エフォートを確保できるよう努力するつもりである。 研究成果の発表については、平成28年度に実施したパイロット調査の更なる結果について、平成30年度中にも国内外で研究発表をする予定でいたが、先述した業務負担の大きさから、研究発表の準備をすることができず、平成30年度内の発表を実現することができなかった。しかし、平成30年度に準備を整えることができたため、令和元年(平成31年度)の看護系国際学会では成果を発表する予定である。 最後に、当初予定していた理論開発者の講演会については、オンライン講演会実施の予定で検討を継続している。しかし、研究としては、オンライン講演会の開催よりも、むしろ国際共同研究のための調査実施の方が優先度が高いと考えるため、まずは研究倫理審査申請の準備を進め、実際の調査を終了させることに焦点を当てて進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成30年度は、研究代表者の所属大学内での業務負担が大きく、研究実施のためのエフォートが確保できない状況に陥ったことが研究実施の遅れの主な原因である。平成30年度は、所属大学で新しいカリキュラムが開始されたが、新カリキュラムと旧カリキュラムが同時進行することとになり、新規の授業内容の構築・調整等に時間を要した。更に、研究代表者が責任者となる授業科目数が多いこと、大学運営のための委員会等の所属数が多いこと、かつ、教育を円滑に進めるために、比較的経験の浅い教員の教育に時間を要したことなどにより、数か月間、研究のためのエフォートが取れない状況が続いたことが研究が遅れた主な要因である。 また、本研究を国際共同研究へ発展させることはできたが、研究のエフォートが確保できない状況から、具体的な研究会議を持つまでに時間がかかり、研究会議後も、研究倫理審査申請等、研究遂行のために必要な準備を行うことが困難であった。更に、研究代表者同様、国外の共同研究者についても、管理的立場にいることから業務が煩雑になり、平成30年度のうちに実際の調査実施にまでに至ることができなかった。 平成31年度(令和元年)は、(所属大学において新カリキュラムと旧カリキュラムが同時進行することに変わりはないが)担当授業科目の整理を進めて科目担当数について弱冠の減少を図ることができ、また委員会所属数も少し減少している。従って、一昨年度・昨年度と比較すると、研究代表者の大学における教育・運営の業務負担が軽減され、研究のエフォートを確保することが可能になり、研究を推進することができると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年の調査実施と終了へ向けて、前期のうちに研究倫理委員会からの承認を得たいと考える。そのため、研究倫理審査申請のための準備を進める。国外での調査実施についても、国外の共同研究者と連携し、当該研究実施のために必要な研究倫理審査申請を行う。当初予定の研究計画よりも、調査対象が拡大され、かつ国際共同研究となったことで、準備に時間がかかることが予想されるが、研究代表者は、研究のエフォートを確保するための出来る限りの努力を行い、まずは所属大学における研究倫理審査申請提出へ向けて準備を進める。 研究倫理審査についての承認を得た後、調査を実施してデータを収集し、分析を行い、研究成果をまとめる。また、国際的な比較を行うために、国外の共同研究者との研究会議を設ける予定である。更に、研究成果について、国内・国外での学会発表や論文投稿を行うための準備を進める。 秋には国際学会での発表を控えているため、その際にも国外の研究者と意見交換を行い、本研究を今後更に発展させていくための示唆や協力を得たいと考える。 最後に、本研究の実施の進行を優先しつつではあるが、可能であれば、本研究の基本となる理論について、その理論を生み出した理論家のオンラインによる講演会を開催することも考えている。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた大きな理由は、様々な状況要因により研究に遅れが生じており(研究に遅れが生じた理由を参照のこと)、そのために昨年度内に終了予定であった本調査実施までに至っておらず、本調査実施及びデータ入力や分析に確保していた費用をまだ使用していないことが挙げられる。更に当初計画では昨年度予定していた学会発表等が次年度に持ち越しとなったため、その費用についても次年度使用額となった。
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