2019 Fiscal Year Annual Research Report
Fundamental study on supporting nurses in acquiring career resilience
Project/Area Number |
16K12004
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Research Institution | Mejiro University |
Principal Investigator |
伊藤 まゆみ 目白大学, 看護学部, 教授 (70316636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 多喜子 杏林大学, 保健学部, 准教授 (60583911)
中原 るり子 共立女子大学, 看護学部, 教授 (90408766) [Withdrawn]
山崎 章恵 共立女子大学, 看護学部, 教授 (50230389) [Withdrawn]
関谷 大輝 東京成徳大学, 応用心理学部, 准教授 (80619213)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | キャリアレジリエンス / キャリア成熟 / 職業的アイデンティ / 看護師 / 意味づけ / 感情対処支援 / キャリアレジリエンス獲得支援 / キャリアビジョン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究目的は看護師キャリアレジリエンス獲得支援プログラム開発のための基礎的資料を得ることであった。2019年度は,2017年度質問紙調査結果を再分析,測定変数(キャリアレジリエンス,職業的アイデンティティ,本来感,キャリア成熟,意味づけ,感情対処)の関係から仮説モデルを作成し検証した。その結果からキャリアレジリエンス獲得支援プログラムの示唆を得た。 看護師キャリアステージ別に測定変数を群間比較した結果,キャリアレジリエンスはキャリアステージの影響を受けにくく,その能力獲得には意図的教育の必要性が示唆された。キャリア形成の危機と考えられる職業継続意思,将来展望,看護職適応感,肯定的未来予測の低減時は測定変数が悪化した。同様に転職3回以上群や離職予定有群や未定群では測定変数が悪化する傾向が示された。この結果,キャリア形成危機,転職,離職予定にはこれら測定変数が関与することが示唆された。 測定変数の概念や相関から,自身の本来の有り様(本来感)と職業領域における自分らしさ(職業アイデンティティ)の感覚がキャリアビジョンとなり,キャリアモチベーションの一つであるキャャリアレジリエンスを高め,その能力が高いとキャリア成熟に至るという仮説を立て,パス解析した結果,キャリアレジリエンスの説明率は25-50%,キャリア成熟の説明率は約50%であった。また,ストレスフルなケアに対してポジティブな観点から再評価し,意味づけをすることで患者本人の両感情調整を図るとレジリエンスが高まるという仮説を立て,パス解析した結果,説明率は17-30%であった。上述の知見から,キャリアレジリエンス獲得支援プログラムでは,ライフキャラリアと職業キャリアの両面からのキャリアビジョンを基にデザインを描く支援と,キャリア形成過程での危機に対処するための意味づけによる感情対処支援とを組み合わせることが効果的と考えられた。
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