2017 Fiscal Year Research-status Report
血管看護領域における包括的患者アセスメント方法とその教育モジュールの開発
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16K12052
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
溝部 昌子 国際医療福祉大学, 福岡看護学部, 准教授 (00625684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩倉 真由美 国際医療福祉大学, 福岡看護学部, 助教 (70743748)
宮田 哲郎 国際医療福祉大学, 臨床医学研究センター, 教授 (70190791)
重松 邦広 国際医療福祉大学, 大学病院, 教授 (20215966)
田中 理子 九州大学, 薬学研究院, 特任助教 (20648480)
林田 賢史 産業医科大学, 大学病院, 医療情報部長 (80363050)
星野 由美 神奈川歯科大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (60457314)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 血管看護 / 血流評価 / 患者アセスメント / オンライン教材 / 看護技術 / フィジカルアセスメント / 手術看護 / 慢性期看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、平成28年度に実施した血管障害患者の診療に携わる医師・看護師を対象とした調査結果をもとに、血管看護として実践されているもの、望まれているもの、実践のための知識・技術・技能を明らかにし、開発しようとしている教育モジュールの根拠を示すことが中心となった。 Vascular Nursingの専門書から抜粋した32の項目について、当該調査では「術後患者の看護」「創傷・潰瘍の管理」「圧迫療法」「脈管解剖」「病歴聴取」「身体診査」について熟知していることが望まれ、「SPP,APG測定」、「血管エコー」「経営・マネジメント」「代替補完療法」については、知識があることが望まれていた。疾患及び病態の看護は、「虚血性心疾患」「糖尿病」「心不全」「脳卒中」「エンドオブライフケア」「透析療法」の順に実践レベルが求められていた。また、所属施設の機能や、看護師の勤務場所で求められる知識や技能には違いがあることが明らかとなった 血管看護実践に必要な技術については、血管看護における超音波診断法の活用について文献的に整理したうえで、米国Society for Vascular NursingのScope of Practiceのジェネラリストとしての水準と、高度実践者としての水準の段階的な設定が有用であることが明らかになった したがって、教育モジュールを学習者の必要性に応じて習得できるユニット制にし、内容的には基盤と高度の2段階から構成するものとした。教材はオンラインで無料で提供することとした。現在35ユニットについてそれぞれの専門家の協力を得て執筆制作にあたり、平成30年10月頃より教材としての運用を開始し、効果について評価していくとともに、併せて実践的なワークショップを企画・実践する予定としている
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在35ユニットの教材執筆作成の経過途中であり、オンラインでの教材の公開、運用を10月に予定している。教育モジュールの総合的な評価を終えるためにどれくらいの受講者が得られるかは未知数であり、「やや遅れている」と考える。 また、これまでの研究成果は主に学会発表で示してきたが、論文化されていないことが「やや遅れている」と考える状況の一つである。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度に実施した調査研究結果の報告はこれまで一部しかしていなかったので、全体の調査結果を報告書、論文としてまとめること、またこの調査結果や教育モジュール開発のプロセスを通して米国Society for Vascular Nursingと有機的なつながりやアドバイザリー体制を得ることを目標とする。 35ユニットの教育モジュール制作執筆後は、共同研究者で順次監修作業をすすめ、Web上に公開していく予定である。教材利用やユーザー登録し、レポートを提出することによって修了証を発行する仕組みを検討しており、技術的な協力を得る必要がある。また、教材公開後も内容の順次刷新更新を予定しており、将来的にはアプリ開発、教科書出版を視野に入れ深化を図る。 オンライン教材による血管看護教育に加え、実践的な演習を含めたワークショップの提供を検討しており、二つのタイプの教育プログラムの効果の証明のために相当数の対象での実践を視野に入れ活動を拡大していく。
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Causes of Carryover |
教育モジュール開発に関する打ち合わせ、資料の準備、研究成果の公表、Webシステムの構築に費用が必要であり、最終年度で有効に活用できると考える。
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Research Products
(10 results)