2017 Fiscal Year Research-status Report
外来化学療法における患者への暴露防止対策に関する研究
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16K12069
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Research Institution | Ishikawa Prefectural Nursing University |
Principal Investigator |
牧野 智恵 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (60161999)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 昇 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (10156317)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 抗がん剤 / 通院患者 / シクロフォスファミド / 外来看護 / 唾液 |
Outline of Annual Research Achievements |
シクロファスファミドによる外来化学療法を受けた患者の72時間以内の、生活環境における、唾液への排泄状況排泄状況を明らかにすることを研究目的とした。化学療法治療中の患者が治療後の帰宅の生活環境において、投与量に対してどれくらいの濃度のハザードドラッグ(Hazardous Drug:HD)が唾液から排泄されているかを明らかにすることによって、通院がん患者に対する具体的な暴露対策の手がかりが得られ、家族への抗がん剤曝露予防法の手がかりが得られると考えられる。 2017年度は、昨年度実施した外来化学療法中の患者の終了時点の唾液、尿、手指からのHDの排泄状況を調べた結果を10月開催された日本看護学会で発表すると共に、国際がん看護学会での発表の準備を行った。また、今後の唾液調査の調査方法を共同研究者・研究協力者と共に再度検討した。9月に代表者の所属大学での倫理申請を行い、調査協力施設での倫理申請を10月~2018年3月の期間に行い、倫理の承認を受けた。 今年度は、倫理審査に時間を要したため、目標数の唾液の採取には至らなかった。しかし、3名の3日間の唾液からのHD排泄状況を見ると、24時間をピークとして徐々に測定可能なHD量は減少していた。年齢や腎機能によってのばらつきがあった。今年度は対象者数が少ないため、次年度からの調査の了解を得ている施設の協力を得て、2018年度から本格的な唾液採取にとりかかることになっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
第1段階の調査としての内容(外来で化学療法を受ける患者の尿中への排泄状況)については、終了した。また、それに加えて、少量の抗がん剤を含む汚染の清掃方法についても実験しその検証が終了した。本来は、平成29年度中に化学療法中の患者の、治療後の唾液からの曝露状況を調査しようと思ったが、施設での倫理審査がなかなか承認が得られないという辞退が生じたため、平成29年度に30名程度のデータを得るには至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2017年度で施設での倫理審査の承認を得たため、今年度は、目標数の検体を採取する予定である。また、研究結果を学会で報告し、可能であれば、パンフレットなどの作成を行いたい。ただ、予算が足りないため、パンフレット作成は改めて申請する必要があると思われる。
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Causes of Carryover |
2017年度は、倫理審査に日時を要したため、予定数の検体を採取できなかったため、繰越金が多くなった。2018年度は、予定の対象者の25名程度の唾液の採取とそのデータ分析、国内外での成果発表を実施する予定である。
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Research Products
(1 results)