2018 Fiscal Year Research-status Report
育児不安トリアージ尺度の開発-妊娠初期妊婦を対象にした育児不安予備軍の抽出-
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16K12116
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
坂梨 薫 関東学院大学, 看護学部, 教授 (60290045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝川 由美 関東学院大学, 看護学部, 准教授 (20438146)
水野 祥子 関東学院大学, 看護学部, 講師 (60728179) [Withdrawn]
沢田 真喜子 日本女子体育大学, 体育学部, 講師 (80363555)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 妊婦 / 育児不安予備軍 / トリアージ尺度 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年2月に一次調査(妊婦への調査)を行い1854名の回答を得た(初産婦927名、経産婦927名)。2018年9月に二次調査(育児期の母親:妊娠期に調査に協力した対象者)を実施し 618名の回答を得た(初産婦309名、経産婦309名)。 一次調査の結果について:対象者の背景は、平均年齢30.5歳、妊娠週数22週未満2.0%、22~28週未満34.4%、28週以降63.5%であり、就業あり43.0%、核家族89.5%であった。妊娠の経緯は、望んで自然50.3%、計画的22.9%、不妊治療後13.9%、予定外12.9%であった。妊娠に対する変数27項目について、天井効果がみられた3項目と因子負荷量3.0以下の1項目の計4項目を除いた23項目の因子分析を行った。結果、「母親になる自信」(α=.762)「母親になる幸福感」(α=.762)「パートナーとの関係」(α=.853)「人との関係性」(α=.659)「妊娠経過の受け止め」(α=.626)の5因子が抽出された(全体のCronbach’sα=.809、累積寄与率45.6%)。妊娠の経緯4項目の因子得点を一元配置分散分析でみた結果、「母親になる自信」「母親になる幸福感」「パートナーとの関係」及び「人との関係性」の4因子共に予定外妊娠群が他の経緯と比べて有意に低かった(P<0.01)。「母親になる幸福感」は不妊治療後の妊娠群の得点が高かったが、「妊娠経過の受け止め」は他の経緯より有意に低かった(P<0.01)。 二次調査について:現在、一次調査と二次調査の両方を回答した対象者のマッチングデータを分析可能なデータに整理・加工している段階である。データの整理ができ次第分析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者が実習指導や講義(学部・大学院)で業務が多忙であったため、研究遂行のための時間が十分に取れなかった。加えて、データ収集を妊娠期の一次調査と産後の二次調査を行い、両方に答えた対象者をひも付きデータの整理・加工に時間を要しているため、分析が計画した時期より遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在データの整理・加工を行っており、終了したら今年度の前半までにはデータ分析を行い、最終目的である尺度を開発する。その後論文発表に着手する。
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Causes of Carryover |
研究の計画が予定通りに行えなかったため、1年間研究機関を延長した結果次年度使用額が生じた。今後の使用計画は、国内研究論文の発表と2020年1月にタイで行われる国際学会での発表を予定している。
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