2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K12123
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
田尻 后子 佛教大学, 保健医療技術学部, 准教授 (00369810)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽我部 美恵子 関西看護医療大学, 看護学部, 教授 (10299828)
霍 明 姫路獨協大学, 医療保健学部, 准教授 (60383098)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 尿失禁 / 女性 / 運動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
女性の尿失禁を改善するための試みとして、尿失禁を経験した者の心理面に着目し、尿失禁が及ぼす影響、尿失禁の思いや対処方法を明らかにすること。さらに、運動療法の継続困難な要因を探り、今後、指導を勧めるための示唆を得た。 【方法】 研究協力者:今までに尿もれを経験した自立生活をしている中高年女性11名。調査期間:平成29年8月~10月。研究デザイン:質的記述的研究。面接方法:尿漏れの状況、対処方法などについて半構成面接法によりインタビューを実施した。研究協力者に十分説明し、同意のもと実施した。 【結果】 研究協力者の平均年齢60.2±4.2歳、平均面接時間は21.3±6.9分。1.経験した状況は、出産後、または閉経前後に経験し、骨盤底筋群の低下によるものと自律神経系の影響によるものであった。2.思いは「老化症状の1つ」であるから「仕方がない」と、消極的対処として捉えていた。一方「自分のできる事をしよう」「何か対応が必要」と積極的に行動しようとする考えもあった。3.行動は「ナプキンを当てる」「おりものシートを使う」等の汚染に対応するものと「原因を探るために本・雑誌を読む」「肛門を締める」と尿失禁を改善しようとする行動であった。運動療法については「運動の方法が分からない」「正しく出来ているか分からない」と捉えていた。また、運動療法を実施するために「実施時間を決めることで習慣化すること」「実施したことを可視化すること」「実施方法の具体化」などがあった。この結果についてThe 3rd International Meeting of Asian Rehabilitation Science in Beijing にて発表した。 (Journal of Asian Rehabilitation Science Vol.1(suppl.3)March.2018 P27)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究はインタビュー調査、アンケート調査、介入調査の3段階で進める計画であり、その最初のインタビュー調査の分析に時間を要した。その為、インタビュー調査結果を踏まえたアンケート調査用紙の作成が遅れた。 現在平行して、アンケート調査プレテスト段階であり、今年度前半にアンケート調査予定である。また、介入調査においても介入方法、尿失禁の回復、尿失禁予防のインナーマッスルを強化する体操の検討を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
インタビュー調査の結果を踏まえたアンケート調査を実施し、演繹的に尿失禁を経験している中高年女性の実態を把握する。 また同時にインナーマッスルを活用した腹横筋強化の運動についての介入研究を実施することである。その運動方法についての工夫とモチベーションを上げる心理面のサポートを実施し、より効果的な方法を検討し、中高年女性が実施し易い方法を思考しその効果について介入研究を実施する。 評価は、超音波診断装置を用い筋厚の測定を行い、同時にバイオフィードバックできるように使用方法の工夫を検討する。
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Causes of Carryover |
インタビュー調査の分析に時間が掛かり、研究進行状況が遅れた。その為にアンケート調査に関わる経費および研究発表が予定通り進行せずその費用が次年度への繰り越しとなった。
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Research Products
(1 results)