2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K12123
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
田尻 后子 佛教大学, 保健医療技術学部, 准教授 (00369810)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽我部 美恵子 関西看護医療大学, 看護学部, 教授 (10299828)
霍 明 姫路獨協大学, 医療保健学部, 教授 (60383098)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 尿失禁 / 女性 / 運動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
中高年女性の尿失禁に関する意識調査および生活の質(QOL)について検討した. 〔目的〕尿失禁を経験した女性の尿失禁への思いや対処行動を明らかにし,さらに骨盤底筋体操を実施できるよう支援方法を見いだすことである. 1)尿失禁を経験した中高年女性11名に質的的記述研究を実施した.結果,4項目に対して10カテゴリー,18コードが抽出された.<発症時期>は「出産後」「閉経前後」で,状況は<筋力低下による要因><環境による要因>,経験した時の思いは<尿失禁の受け止め><ポジティブ思考><ネガティブ思考>,対処行動は<消極的対処><積極的対処>,骨盤底筋体操については<体操の思い><体操の実施行動>であった.尿失禁は老化によるもので仕方ないと捉える反面,羞恥心を持ち何とかしたいと考えていた.また骨盤底筋体操については効果を認識しているが,方法は十分理解していない事が示唆された. 2) 40歳以上の通常生活を送っている女性260名に①自身の状態(属性,出産状況など)9項目、②排尿状態7項目 ③IIQ(Incontinence Impact Questionnaire)の日本語版30問についてアンケートを実施.統計学的検定は記述統計,Mann-Whitney分析,ロジステック回帰分析.結果,尿失禁の対象者は約40%,6割が腹圧性尿失禁であった.分析は〔恥ずかしい思い〕〔年齢〕が有意で,特に尿失禁と〔恥ずかしい思い〕に関連する事が示唆された.尿失禁に対する考えは〔歳だから仕方がない〕〔一時的なものだろう〕と〔改善の方法を知りたい〕〔肛門を締める〕があり,対応は〔パットやナプキンを使用〕〔下着の交換〕が8割を占め,改善を試みる〔肛門を締める〕運動が13%あった.QOLは〔恥ずかしい思い〕が抽出された.また〔歳だから仕方がない〕という一方で,〔肛門を締める]知識があり、1割が実施していた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
尿失禁についての調査であり、研究協力者にとって羞恥心を持つ内容でありプライベートなことであるためにアンケートを実施する際に対象者が集まらず時間を要した。また、業務が重なり、計画通り研究を進めることが出来なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今回、1年の研究を延長することが出来たので、これまでの研究を基に運動療法について介入研究を行なう予定である.その方法として、尿失禁の改善は運動のみならず、自身の先行研究に基づき対象者が実施可能な時期を選択し、尿失禁体操における動機づけ、継続的に実施するための心理的支援も含めた方法を研究する。
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Causes of Carryover |
介入研究の研究協力者への謝礼、学会発表、論文投稿料など
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Research Products
(1 results)