2016 Fiscal Year Research-status Report
小児科外来における看護実践の暗黙知の解明とSECIモデルを活用した学習方法の検証
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16K12187
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
藤田 優一 武庫川女子大学, 看護学部, 講師 (20511075)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 千惠子 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (10127293)
植木 慎悟 武庫川女子大学, 看護学部, 助教 (10779218)
北尾 美香 武庫川女子大学, 看護学部, 助教 (90779224)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 小児科外来 |
Outline of Annual Research Achievements |
小児科外来の看護師が暗黙知的に実施している「診療や看護をスムーズにさせるための技術」として、当初はフォーカスグループインタビューを実施する予定であった。しかし、暗黙知を言語化することは容易ではないと判断し、まずは言語化しやすい内容を明らかにするために全国60施設の総合病院の小児科外来で勤務する看護師を対象として、自由回答形式のアンケート調査を実施した。 その調査によって診療や看護をスムーズにするための技術や工夫42項目として、「問診を行い、感染隔離の判断をする」「診察前に指示のあった検査(採血、採尿、心電図、レントゲン)を行う」「受付で保護者に問診票を記入してもらう」「診察前に身体計測を行う」などを明らかにした。次の段階として、その42項目の各施設での実施状況について明らかにするため、451施設の総合病院の小児科外来に勤務する看護師を対象にアンケート調査を行った。この調査により、小児科外来の看護師の勤務状況や診療や看護をスムーズにするための技術や工夫42項目の実施頻度、看護師が困難と感じていることなどを明らかにした。 さらに、診療や看護をスムーズにするための技術や工夫として、看護師が意識せず暗黙知的に実施している診療や看護をスムーズにするための技術や工夫について明らかにするため、1施設の総合病院の小児科外来において、のべ10日間の参加観察とインタビューの調査を行った。 これらの研究の成果については、第47回日本看護学会:ヘルスプロモーションおよび、外来小児科学会第26回年次集会、20th EAFONSにおいて発表をした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「診療や看護をスムーズにさせるための知識・技術」を明らかにするためのフォーカスグループインタビューの代わりとして、参加観察とインタビュー調査を行った。また、「診療や看護をスムーズにさせるための知識・技術」の実施状況についての調査についても実施しており、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度の調査では、総合病院の小児科外来について調査し、診療や看護をスムーズにするための技術や工夫について明らかにした。 平成29年度は、総合病院の小児科外来よりも件数が多い小児科を標榜する診療所、クリニックに勤務する看護師を対象とし、診療や看護をスムーズにするための技術や工夫を明らかにする調査を実施する。それらについて明らかにした上で、経験の少ない看護師を対象とした動画やパンフレットなどの教育ツールを検討したい。
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Causes of Carryover |
小児科外来での参加観察とインタビューの調査の倫理審査の認可に時間を要し、調査にかかる費用が使用できなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
総合病院の小児科外来での参加観察とインタビューの調査にかかる費用は平成29年度の5月には支出する予定である。今後は、小児科を標榜する診療所での調査を実施し、支出する予定である。
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Research Products
(6 results)