2017 Fiscal Year Research-status Report
認知症高齢者と看護職の関係形成に活用するケアリングモデルの開発
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16K12210
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Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
小松 美砂 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (00362335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 範和 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (20176952)
田端 真 三重県立看護大学, 看護学部, 助手 (20746359)
宮崎 つた子 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (30314115)
早川 正祐 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 特任研究員 (60587765)
竹村 和誠 三重県立看護大学, 看護学部, 助手 (90779951)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 認知症高齢者 / 看護職者 / ケアリング / モデル開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、平成28年度に行ったインタビュー調査の結果や先行研究を活用し、認知症高齢者と看護職者の相互関係形成に関係する要因や内容を明確化した。また、それらより質問項目を抽出した上で、看護職者へのアンケート調査に用いる質問紙を作成した。 アンケート調査の実施にあたっては、研究代表者が所属する機関の研究倫理審査会において倫理的側面の問題がないことを確認し、研究実施の許可を得た。 研究対象施設は、A県内の一般病床(一般病棟、回復期リハビリテーション病棟、療養病棟、地域包括ケア病棟、緩和ケア病棟)もしくは認知症疾患病棟を有する10病院とし1445部配布した。調査内容は年齢、性別、職種、看護師経験年数、認知症看護の経験年数といった基本属性と、ケアリングに関する質問項目、認知症に関する態度尺度、認知症高齢者に関する知識に関する項目や認知症に関する研修の受講経験といった環境的要因および自由回答2項目であった。 その結果、874部回収したため(回収率60.5%)、今後は作成した質問項目について因子分析を行い内的整合性を確認する。また、基準関連妥当性を検討するため、ケアリングに関する質問項目の合計得点と認知症に関する態度尺度の合計得点との間でPearsonの積率相関係数を算出する。さらに看護職者のケアリングに関連する要因を明らかにするため、基本属性、関連要因の項目を用いて重回帰分析を行う。自由記述については、類似する内容ごとにカテゴリー化する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
看護職者へのインタビュー調査により、日頃実践しているケアや認知症高齢者と看護職者のケアリング関係を形成している様相を明らかにし、それらの研究結果から認知症高齢者と看護職者の相互関係形成に関係する項目を抽出し看護職者へのアンケート調査を実施したため、概ね順調に進展していると考える。 ただし、アンケート結果の分析が修了していないため、今年度は分析結果から認知症高齢者と看護職者の関係形成に活用するためのケアリングモデルの開発を完了する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はアンケート結果の分析を早急に進め、共同研究者と共に分析結果から、認知症高齢者と看護職者の関係形成に活用するためのケアリングモデルの開発を完了する。より広い視点から考察する必要があるため、地域・在宅看護の研究実績のある共同研究者を新たに加え、より有意義な研究成果につなげることができるよう努めたい。
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Causes of Carryover |
研究成果の学会発表等を昨年度までに行うことができなかったため、旅費等に係る経費が繰り越している。また、アンケート調査実施後のデータ入力等も昨年度内に行うことができなかったため、次年度使用額が生じている。これらについて、今年度早急に実施できるよう計画的に研究を進めたい。
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