2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of advocacy guidelines in daily life care for elderly people with dementia
Project/Area Number |
16K12211
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
山地 佳代 大阪府立大学, 看護学研究科, 講師 (80285345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長畑 多代 大阪府立大学, 看護学研究科, 教授 (60285327)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 認知症 / アドボカシー / 高齢者施設 / 日常生活支援 / 意思決定支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、特別養護老人ホーム等の高齢者施設で生活する中等度認知症をもつ高齢者の日常生活支援におけるアドボカシーを、実践ガイドラインとして開発することである。そこでまず、研究者らが先行研究によって質的帰納的に明らかにした「高齢者施設において看護師が実践するアドボカシー」を基盤とし、文献検討及び老年看護学研究者4名とのグループインタビューによる検討をふまえて「アドボカシー実践ガイドライン(案)」を作成した。 次に、システマティックレビュー(SR)を行った。適格基準を明確に設けて文献データベース(MEDLINE,CINAL,医学中央雑誌)を網羅的に検索した結果、国内外の656文献が検索された。重複文献と除外基準を満たす文献を除外し、海外文献70件、和文献44件を入手した。RCTによりベストプラクティスが証明されたものはなかった。入手した文献の批判的吟味を行った結果、海外文献8件、和文献5件がガイドラインに組み入れられ、アドボカシー実践ガイドライン(案)を修正した。 最後に、修正されたアドボカシー実践ガイドライン(案)について、介護福祉士、法律の専門家、老年看護学研究者との専門家会議を開いて意見交換を行った。会議ではガイドラインの各目標の適切性や内容の整合性、順序性、表現の明確性について意見交換を行い、統合や表現の修正を繰り返し確認し、最終的に4つの大目標、13の中目標、40の小目標からなる「高齢者施設で暮らす認知症高齢者の日常生活支援におけるアドボカシーガイドライン」を作成した。 本ガイドラインは、高齢者施設に勤務する認知症看護熟達者のインタビューを基盤とし、SRによって一定の基準のもとアドボカシー実践を選択しており、介護、看護、法律の専門家との議論を踏まえて内容を吟味し精練しているため、表面妥当性及び内容妥当性が確保され、実践への適用可能性が高いものであると考える。
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Research Products
(1 results)