2017 Fiscal Year Research-status Report
廃用症候群の患者が自力で座位をとるための筋肉と栄養の実態の解明
Project/Area Number |
16K12213
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Research Institution | Hokkaido University of Science |
Principal Investigator |
宮田 久美子 北海道科学大学, 保健医療学部, 講師 (60736099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日高 紀久江 筑波大学, 医学医療系, 教授 (00361353)
福良 薫 北海道科学大学, 保健医療学部, 教授 (30299713)
林 裕子 北海道科学大学, 保健医療学部, 教授 (40336409)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 座位 / 筋肉 / 栄養 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は廃用症候群の患者が座位を保持するための筋肉と栄養の実態を明らかにすることである。今年度はその基礎的な研究として、健康な成人が座位をとるための筋肉の状態および栄養の状態を超音波画像計測法を用いて明らかにすることを目的とした。 平成28年度に行った文献検討により、座位をとるための筋肉の状態の指標として腹部、背部、腰部、大腿部、下腿部の筋厚をデータと定めた。また栄養を査定するための指標として従来の簡易測定法である上腕三頭筋皮下脂肪厚と超音波画像計測法による上腕と腹部、側腹部の脂肪厚の関連を確認することを本研究の課題とした。 60歳代から80歳代の健康で自立して長時間の座位をとることが可能な成人41名を対象として、前述の項目を測定し、身体5部位の筋厚を測定した。男女においていずれの項目においても男性の筋厚が大きいことが確認され、廃用症候群の患者をのデータ比較においても男女差を考慮する必要性が明らかとなった。また、測定筋厚間に関連がある部位があることが確認された。有意な関連が確認された測定部位については、座位を保持する筋肉として有用な測定項目であることが考えられた。 上腕三頭筋皮下脂肪厚と超音波画像計測による上腕後面脂肪厚、および腹部脂肪厚、側腹部脂肪厚は相関があることが確認された。そのため、廃用症候群の患者において信頼性が低下する上腕三頭筋皮下脂肪厚の測定値を合わせて、腹部および側腹部の超音波画像計測による脂肪厚を測定することが栄養指標として有用であることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
廃用症候群の患者の測定法を検討するための基礎資料としての成人のデータ測定および分析に時間を要した。そのため廃用症候群の患者のデータ収集に着手することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
当初、廃用症候群の状態にある対象者を20名と計画していたが、対象者数を10名程度に縮小することを検討する。対象者数以外の研究方法に変更の予定はない。
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Causes of Carryover |
本研究の進捗が遅れていることから、データ収集や学会発表のための旅費、分析に必要な機の支出が少なかった。それらの活動は平成30年度に繰越す。そのため30年度は旅費及びPCやデータ保存のための記憶媒体の購入費が必要である。
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