2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a program to reduce the burden of care for male family caregivers and prevent abuse
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16K12257
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
植村 小夜子 佛教大学, 保健医療技術学部, 教授 (10342148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 かおり 園田学園女子大学, 人間健康学部, 教授 (20327480)
関戸 啓子 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (90226647)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 男性家族介護者 / 家族介護負担 / ストレス対処能力 / 虐待防止 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の調査から明らかになった男性家族介護者の特徴・ニーズは以下の通りである. 男性の介護する対象は,ほとんどが妻か母親で、比較的高齢になってからも介護を担っている.男性は,認知症の妻の介護をする場合が最も多く、1日の介護に関わる平均時間が10時間と長い.7~8時間の睡眠が確保できることが重要な要素である.男性は,介護の大変さを人に知られたくないと認識し孤立する可能性がある.気分転換をはかれる時間を持ち介護に関する制度をうまく利用することでストレスに対処し介護負担を軽減させている.男性が男性を介護する比率は少ないものの,同性である被介護者を介護する時の負担感やストレスが高い.年齢が若いほど,ストレスに対する対処能力は低い傾向がある.つまり介護からのストレスを受けやすい.男性介護者の約8割が介護者会に行きたくない理由として,苦労話しを共有しても仕方がないという考え方が背景にある. 介護負担の軽減,虐待防止支援プログラムを開発する上で必要なことは、男性が介護することに張り詰め,頑張りすぎないような支援が必要である.年齢が若く,同性を介護している男性介護者に対しては, ストレス対処能力が低い傾向があるため,特に支援を充実させる必要がある.趣味を楽しむ時間の確保や睡眠時間が確保できることで,負担感やストレスの軽減が見込まれるため,そのことも考慮した支援体制を充実させることも重要である.年齢が若い,特に息子が母親の介護を行うとき,これまでの人生における生活体験,仕事のことも考慮し,本人の負担感,ストレスの軽減方法についての検討をして支援する必要がある. 今後の課題は、個別事例に対する具体的な対策を検討するとともに,質的調査,量的調査の両側面から一般化できる対策について検討していくことである。そうすることが,男性介護者の負担感軽減,ストレス緩和,虐待防止につながると考えられる.
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Research Products
(2 results)