2016 Fiscal Year Research-status Report
要介護高齢者が組織的コミュニティへの参加を継続する支援方法の提案
Project/Area Number |
16K12264
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Research Institution | Okinawa Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
田場 由紀 沖縄県立看護大学, 看護学部, 准教授 (30549027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
砂川 ゆかり 沖縄県立看護大学, 看護学部, 助手 (00588824)
山口 初代 沖縄県立看護大学, 看護学部, 助教 (70647007)
大湾 明美 沖縄県立看護大学, 保健看護学研究科, 教授 (80185404)
佐久川 政吉 名桜大学, 健康科学部, 教授 (80326503)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 在宅看護 / 組織的コミュニティ / 生活の継続性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、高齢者が要介護状態になっても、これまでに培ってきた組織的コミュニティへの参加を継続する支援方法を提案することである。本年度の計画は要介護高齢者が馴染みの組織的コミュニティへ参加を継続する支援の状況把握をすることであった。 まず「馴染みの組織的コミュニティへの参加」を研究協力者がイメージできるよう、アンケートの質問項目を工夫するため、通所サービス、訪問サービス事業所が各1カ所という介護サービスが制限された地域、かつ馴染みの組織的コミュニティが把握しやすい小離島にて視察を行い、要介護高齢者のコミュニティへの参加についての情報収集を行った。 その結果、高齢者は要介護状態になる以前から、共に活動をしてきたことで、介護サービスの要介護状態による利用者の区分に違和感や不満を訴えていた。一方、サービス提供をしている専門職やボランティアは、要介護状態による区分を「ルールなので仕方がない」と捉えていることがわかった。 そこで、要介護高齢者が馴染みの組織的コミュニティへ参加を継続する支援の状況把握のアンケート項目は、馴染みのコミュニティを「地域の人との交流」「知り合いや友人との交流」と表現し、看護職者の認知状況や支援状況を把握するための質問を提案した。 沖縄県における全ての訪問看護ステーションを対象とした実態把握のために、現在沖縄県立看護大学研究倫理審査委員会に申請、文言の統一化、表現の簡素化について修正の指摘を受け、一部承認を得たところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
支援状況を把握するためのアンケート項目が定まっていること、対象となる訪問看護ステーションが把握されており、第1段階の目的である支援状況の把握について目途が立っている。したがって、おおむね順調に伸展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、訪問看護師の支援状況を把握するために郵送法による調査を実施する。その分析をすすめながら、第2段階の目的である要介護高齢者が馴染みの組織的コミュニティへ参加を継続する支援の内容と課題の把握を行う。対象は第1段階の郵送法で支援の実施状況を把握した訪問看護ステーションになるが、その対象となる訪問看護ステーションもおおむね把握できており、計画通り遂行できる予定である。
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Causes of Carryover |
昨年度は、日程の都合などから、視察に共同研究者が参加できなかっただけでなく、所属学会のスケジュールに合わせた研究活動の推進に至らず、学術集会へ参加するための旅費などを使用する機会が作れなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
現在の研究の推進状況から、次年度は所属学会での発表機会があること、共同研究者の日程が確保できていることなどから、使用額の使用見込みがある。
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