2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a community-participatory childcare support system to prevent family violence
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16K12295
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
藤村 一美 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (80415504)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 加寿子 広島国際大学, 看護学部, 教授 (40403399)
大河内 彩子 (井出彩子) 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (70533074)
木嶋 彩乃 大分県立看護科学大学, 看護学部, 助教 (70759670)
守田 孝恵 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00321860) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | マルトリートメント / 子ども虐待 / ファミリー・バイオレンス / ドメスティック・バイオレンス / 家族支援 / 予防的保健活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,乳幼児をもつ育児期にある家族に生じる子ども虐待,ファミリー・バイオレンスの予防,早期発見・対応を可能とする地域参加型育児支援システムを開発することを目的としている。 まず,最終年度は,子どもに対する不適切な養育環境を疑う保育士のリスクアセスメントツールの開発に向けて,デルファイ法を用いて項目を精錬することを目的として調査を実施した。調査項目は,先行研究と保健医療職ならびに保育教育職へのイン タビュー結果から「子どもの様子」44項目と「環境を含めた保護者の様子」49項目を示し,5 段階リッカートスケールで回答を求めた。「子どもの様子」44項目中同意率6割以上は16項目、「環境を含めた保護者の様子」49項目のうち、同意率6割以上は16項目であった。特に同意率が8割以上の項目は,「子どもの様子」では「衣服や持ち物の衛生管理が不十分である」「叱るとすごくおびえる」であり,「保護者の様子」では、「子どもへのかかわり方が雑で、叩いたり引っ張ったりする」「いつもイライラしている様子がある」「子どもに汚れた衣服や下着を着せている」「子どもを定期的に入浴させていない」「子どもの監督が不十分である」の項目であった。今後の課題は,これらの項目の信頼性・妥当性を検証し,尺度としての実用可能性を検討することが求められる。 研究期間全体を通じて実施した研究の成果として,まず,マルトリートメントに関する概念分析,さらにファミリーバイオレンスに対する支援についての文献検討を行った。現状調査として,乳幼児をもつ保護者(父親・母親),看護学生,専門職(看護職・保育教育職)のマルトリートメントに対する認識を広くインタビューにより明らかにした。さらに,日常的に乳幼児と関わる機会の多い保育職を対象にマルトリートメント予防のためにリスクアセスメント指標の開発をデルファイ法により明らかにした。
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