2016 Fiscal Year Research-status Report
小児に特化した地域包括ケアシステム構築に向けた支援組織の機能強化に必要な要因究明
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16K12310
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Research Institution | Ehime Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
豊田 ゆかり 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 教授 (20217574)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
枝川 千鶴子 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 准教授 (00363200)
野村 佳代 山陽学園大学, 看護学部, 准教授 (90335589)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 医療的ケア児 / 多職種連携 / 地域包括ケア / 訪問看護 / 小児 |
Outline of Annual Research Achievements |
地域における医療的ケア児の生活支援の充実とそれを支える社会基盤の整備を推進するための、小児に特化した地域包括ケアシステムづくりに向けた、①事業所を中心とした支援組織(以下「支援組織」という)の中での専門職の取組の実際、②支援組織における体制作りと役割意識、③支援組織の機能を強化するために必要な要因を明らかにすることを目的としている。 28年度は研究倫理申請及び承認を受け、医療的ケア児の支援に関して積極的に取り組んでいる訪問看護ステーションを中心に研究対象地域、インタビュー対象者選定のための文献検索や会議への参加から情報収集を実施した。 具体的には、小児の難病及び小児慢性特定疾患等で医療の必要な子どもの親の支援を始めた保健所の活動及び親の会に参加し、情報収集を実施した。さらに医療的ケア児に特化した地域包括ケアシステム構築の参考情報とするため、高齢者の地域包括ケアシステム構築に関して地域の病院・訪問看護ステーション・保健所の連携及び看護連携を実施している地域に出向き会議に出席、情報収集を実施した。 保健所が開催した小児の難病及び小児慢性特定疾患等で医療の必要な子どもの親の会への参加では、保護者の悩みや社会資源への期待がより明らかとなった。また高齢者の地域包括ケアシステムづくりにおいては、病院の地域連携室看護師、訪問看護ステーションとの看・看連携を自主的に始め、保健所は地域の高齢者の統計から見える現状報告の役割や会議に参加し、看護連携の課題を把握していた。 これらの情報を含め文献検索から28年度の情報収集の結果、今後の調査対象地域を3箇所程度に絞り、その地域での医療的ケア児への支援活動状況・多職種連携をする中での組織間連携の現状及び課題を今後調査することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究対象機関の選定とその地域の情報収集の取り組みが遅れ、インタビュー開始に至らなかった。 29年度は調査対象として検討した3地域にある訪問看護ステーション・保健所に出向きインタビューを実施する計画である。 今後の調査を推進していくために対象地域の病院で活動している専門看護師を新たに研究協力者として参加を依頼し、さらに対象地域の保健所保健師に協力を求め研究を進める計画である。
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Strategy for Future Research Activity |
計画した研究協力機関の代表者との連絡がつき、研究協力依頼の調整及びインタビュー開始・分析に入る計画である。 具体的には①3地域で医療的ケア児の訪問看護を実施しているステーション管理者へのインタビュー及びケア担当訪問看護師の紹介を得る。②医療的ケア児を担当している訪問看護師へのインタビューの実施 ③インタビューを実施した訪問看護ステーションと連携いる関係機関の紹介を得る。④関係機関のケア担当者へのインタビューを実施する。⑤保健所保健師に今後の活動の見通しや活動予定・現段階の課題のインタビューを実施する。インタビュー対象は現在、3地域6機関、責任者6名、ケア担当者6名のインタビューの実施を計画している。
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Causes of Carryover |
研究対象機関との調整がとれず、研究協力依頼及びデータ収集のための旅費及共同研究者との会議旅費等を使用しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究協力のための打ち合わせ・データ収集、共同研究者との会議、データの文字化、研究協力への謝礼等の費用に使用予定である。
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