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2017 Fiscal Year Research-status Report

内発的復興を視野に入れた災害ボランティアコーディネーションシステムの構築

Research Project

Project/Area Number 16K12369
Research InstitutionUtsunomiya University

Principal Investigator

長谷川 万由美  宇都宮大学, 教育学部, 教授 (70308104)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 石井 大一朗  宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 准教授 (80764422)
近藤 伸也  宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 准教授 (50426532)
土崎 雄祐  宇都宮大学, 地域連携教育研究センター, 特任助教 (30794854)
Project Period (FY) 2016-10-21 – 2019-03-31
Keywords災害ボランティア / ボランティアコーディネーション / 社会福祉協議会 / 中間支援組織 / 水害
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、災害時支援とその後の復興支援に焦点をあてて、被災地域の内発的復興を視野に入れたボランティアコーディネーションやまちづくりの機能強化に寄与する実践的な研究を目的とする研究である。その中でもとくに、平成27年9月の関東・東北豪雨による被災地域を主たる研究地域とするものである。平成29年度は以下のような調査研究を行うとともに研究会を6回開き、研究の進め方について検討を行った。
(1)鹿沼市社会福祉協議会の協力により、災害ボランティアセンター活動当時のデータの提供を受け、災害ボランティアセンターにおけるボランティアコーディネーションのデータ分析を行った。
(2)災害時ボランティアコーディネーションにおける地元町内会・自治会および中間支援組織の役割を検討するため栃木県内の豪雨災害に関係する地域の町内会・自治会および中間支援組織のヒヤリング調査を行った。鹿沼市の中間支援組織を分析対象としてその成果を論文にまとめた。また被災地域の内発的復興における日本の独自性を明らかにするため、台湾における地域防災システムに関する現地調査を行った。
(3)災害時のボランティア支援に関して鹿沼市社会福祉協議会が行った災害ボランティアセンター設置訓練に学生が参加し、改定された設置マニュアルの妥当性について検討した。
(4)地域における内発的復興を視野に入れたボランティアコーディネーションやまちづくりの機能強化を視野に入れた地域住民向け公開講座の開催のためその内容を検討するとともに、受講の効果を測定した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

年度当初に立てた研究計画としては(1)平成28年度に入手したデータの分析を進めるとともに、町内会、自治会、NPOに対する聞き取り調査を進める、(2)県内関係機関等と連携し、栃木県の災害ボランティアに関する仕組みづくりに資する研究成果の発表を行っていく、(3)災害の種類および地域性の違いが災害ボランティアや復興過程に与える影響を検討するため、東日本大震災、熊本地震、海外などについてケーススタディを行う、(4)平成27年度豪雨災害時の災害ボランティアセンター運営のデータ分析を行うもとにボランティアセンターの業務分析や今後に向けた有効なマネジメントに向けた検討を行うの四点であったが、このうち、(1)(4)についてはデータの分析を行うことができ、(3)のデータ収集も計画的に行うことができた。(2)の研究成果の発表や(4)の有効なマネジメントに向けた検討は成果が十分に出ているとは言い難いが、おおむね計画通り進められている。

Strategy for Future Research Activity

平成30年度は最終年度にあたるので、今までの調査をまとめ、県内外に広めていくことを考えている。そのため平成30年度は大きく以下の二点に焦点をあてて研究を進めていく。
(1)今年度までの研究を発展させ、災害ボランティアセンターの有効なマネジメントや内発的復興に向けた災害ボランティアのコーディネーションについては研究成果をわかりやすく市民に提供できるようにする
(2)内発的復興を視野に入れた地域防災力強化の仕組みづくりについて、国内での栃木県以外の他の地域での状況や台湾など海外との比較を踏まえた分析を行い研究成果として発表する

Causes of Carryover

初年度が10月採択決定のため、研究を進めるための準備に時間がかかり、それが昨年度にも影響したと思われる。また調査謝金やアンケートの費用や成果物の頒布などを見込んでいたが今年度の調査ではあまり支出する必要がなかった。
(使用計画)
研究計画に沿った調査を進めるとともに研究成果の公表を計画的に行う。

  • Research Products

    (4 results)

All 2018 2017

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 平成27年9月関東・東北豪雨における鹿沼市災害ボランティアセンターの活動事例の分析2018

    • Author(s)
      菅原佑介 ・近藤伸也・山岡暁・松本美紀
    • Journal Title

      第45回土木学会関東支部技術研究発表会講演概要集

      Volume: - Pages: -

  • [Journal Article] 大学における参加型シティズンシップ教育の可能性 ~災害ボランティア研修の実践を通しての考察2017

    • Author(s)
      長谷川万由美
    • Journal Title

      教育学部教育実践紀要

      Volume: 3 Pages: 3-10

  • [Journal Article] 災害復興におけるNPO支援センターの役割:平成27年関東・東北豪雨災害を事例として2017

    • Author(s)
      土崎雄祐・石井大一朗
    • Journal Title

      地域デザイン科学

      Volume: 3 Pages: 37-53

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 内発的復興を視野に入れた災害ボランティアコーディネーションシステムの構築―平成27年関東・東北豪雨災害における市民活動支援NPOの活動に注目して―2018

    • Author(s)
      土崎雄祐
    • Organizer
      日本学習社会学会第14回大会

URL: 

Published: 2018-12-17  

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