2017 Fiscal Year Research-status Report
定住自立と自然災害に関する領域横断データによる「伊勢志摩共生マップ」の構築
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16K12386
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Research Institution | Kogakkan University |
Principal Investigator |
板井 正斉 皇學館大学, 教育開発センター, 准教授 (40351225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 平 皇學館大学, 文学部, 教授 (70247758)
近藤 玲介 皇學館大学, 教育開発センター, 准教授 (30409437)
千田 良仁 皇學館大学, 教育開発センター, 准教授 (40555603)
池山 敦 皇學館大学, 教育開発センター, 助教 (80758681)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 定住自立 / 自然災害 / 伊勢志摩共生マップ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、初年度の調査分析を踏まえて各領域でデータをまとめ、個別に地図化するとともに、補足調査を以下のように進めた。 (1)地域経済データの分析は、RESASや自治体の経済統計データを活用し、伊勢志摩エリア(特に明和町、鳥羽市)の集落単位での経済、産業、人口構造を明らかにし、定住のために必要な経済地理的条件を分析した。(2)地域文化分布図作成は、代表者の板井が、研究協力者の桐村とともに、法人番号データを用いた宗教法人GISデータの作成を行った。その他に分担者の齋藤が、地域の災害記録の文化的・空間的継承事例として津波記念碑の分布を参考にするため、気仙沼市三ノ浜、小々汐、大浦、唐桑町崎浜、唐桑町只越において昭和8年津波記念碑の東日本大震災後の後措置について調査した。(3)伊勢志摩地域の第四紀の地形形成史・堆積環境変遷史の分析と地形分類図の作成は、分担者の近藤が、伊勢平野南部とその周辺において地形・地質に関する野外調査を行った。併せて、これらの調査で採取した試料と平成28年度に掘削したコア試料について堆積環境と層序に関する室内実験を行った。これらの過程では、GISソフトによる地形・地質学的解析のための作図を行った。(4)「伊勢志摩共生マップ」の構築は、(2)(3)で得たデータをGISソフト等を用いて個別に地図化した。(5)「伊勢志摩共生マップ」を活用した体験的学習プログラムの開発は、代表者の板井と分担者の池山が、平成29年度に実施した伊勢市内での防災ワークショップについて、検証結果をまとめた。また分担者の近藤は、GISによって作成したDEM画像などを用いて、伊勢市内・南伊勢町内での防災ワークショップや津市での講演会、伊勢高校での成果の還元を目的とした出前授業などを行った。これらの中では、実際に野外での地形・地質観察やアナグリフ画像を用いた体験的なプログラムを含む。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成29年度は、各領域のデータをまとめ、地理情報システム(GIS)等を用いて、個別に地図化することを目指した。おおむね順調に進められたものの、一部担当者のエフォートがやむを得ず確保できなかったため、補足調査等について予定通り行えなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究最終年度は、補足調査等の役割を再分担することで、各領域データをGIS等を用いて個別に地図化し、「伊勢志摩共生マップ」として整理する。その上で、個別データを目的に応じて使い分けながら、地域の防災ワークショップ等での活用を目指す。 具体的には、伊勢志摩地域(3市5町)の自治体、学校、地域住民を対象とした未来志向の体験的学習プログラムを代表者および分担者で地域や機会を手分けしながら開発し、複数地域で実施・検証する。
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Causes of Carryover |
(理由) 平成29年度の計画の内、一部の調査出張や分析等にかかる旅費と人件費・謝金について、担当者のエフォートがやむを得ず減少したため。 (使用計画) 平成30年度の研究役割を再分担し、研究分担者および研究協力者の調査出張や分析等にかかる旅費と人件費・謝金として適切な執行を予定している。
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