2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a special-purpose computer for 3D cell simulations
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16K12528
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Research Institution | Niigata University of International and Information Studies |
Principal Investigator |
近山 英輔 新潟国際情報大学, 経営情報学部, 教授 (00525602)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 細胞シミュレーション専用機 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、生物学研究者等の数値シミュレーションの非専門家にも占有利用可能で、かつ、実験的な時系列計測データの解析に対応した3次元細胞シミュレーション専用機を開発することを目的とする。計算コア部は、FPGA Artix-7-100T(Xilinx)を搭載する7.3×3.5cm基板(trenz electronic)37枚、USBインターフェースはFT2232を持つArty(Digilent)、電源部はLFA150F 3.3V/30A(Cosel)、VHDL言語はVivado 2018(Xilinx)を用いた。37枚のFPGAモジュール間インターコネクトはスケールアップが容易なリング型、計算コア部は単位回路としてD3Q19-BGK型格子ボルツマン(LBM)回路、それらを3次元空間内に配置する回路を設計したが並列度が高い反面、モジュール間通信が律速になるため、FPGA 1個当たり数千ボクセルしか扱えなかった。そのためFPGA1個に割当てる部分空間をさらに部分空間に分割する回路設計を行った。その結果、それを1つのストリームとするLBM計算パイプラインを設計でき、モジュール間通信の律速問題に対処できた。PC上で稼働する3次元細胞シミュレーションについては連続体方程式に粘弾性を表現する応力テンソルを設定して可視化等も行うことのできるプログラム、LBMプログラムをJavaで開発し専用機の計算結果と比較するPC環境を構築した。また、PCからUSBインターフェースにUART通信でコマンド送信するPC側プログラム、FPGA側受信回路を開発した。結果的には、基板実装装置の故障による初年度から引きずっていた遅れを解消できず、要素モジュールの設計、実装、製作に留まる結果になったため、これらを組み立てて完成形にし、検証、実験との比較等を行うことが課題として残された。
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