2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study of household budget management education and support aimed at consumers in need
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16K12690
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Research Institution | Tokyo Kasei Gakuin University |
Principal Investigator |
小野 由美子 東京家政学院大学, 現代生活学部, 准教授 (90727629)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 孝明 尚絅大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (20421307)
平井 威 明星大学, 教育学部, 准教授 (50633278)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 消費者教育 / 特別支援学校 / 家計管理支援 / 知的障害者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、消費生活を送る上で家族や支援者の見守りが日常的に必要な「要支援消費者」に対する家計管理の教育と支援のあり方について検討した。全国の特別支援学校について各都道府県教育委員会のホームページに掲載されていた情報をもとに1,105校のリストを作成し、調査票を用いた郵送調査を実施した。調査協力者は714人で、1,105の学校数に占める割合は64.6%となった。調査項目は、生活とお金に関する授業のニーズや実施状況、外部の講師や機関の活用状況、授業等で扱いたいテーマ、地域の連携者と協力体制に関する事項とした。熊本県と北海道の特別支援学校においてヒアリング調査を実施するとともに、教員や消費生活行政の関係者らとの情報交換会を開催して、調査内容をまとめる際の参考とした。 調査では、特別支援学校における生活とお金に関する授業は算数や数学、家庭科などの教科教育や、進路学習、校外学習、生活単元学習など生徒に応じて領域や教科を合わせた形での実施が多く、障害の種類や程度、生活経験に合わせた調整のしやすい教材が求められており、教科横断的な素材で、買い物学習など目的に特化した細かいユニット型の教材が望まれていた。 学校生活や進路に関する地域の連携先については、「障害者就業・生活支援センター」「福祉施設」「ハローワーク」といった就労や福祉に関連する機関が続き、「消費生活センター」の割合は低く、地域と生徒規模数によって活用の状況に差があった。消費生活センターが特別支援学校における地域の連携先として活用されるためには、活用することのメリットや利用方法の具体的な紹介といった働きがけをしたり、就労や社会福祉の領域との連携が望まれる。学校側も卒業後を見据えた連携先として、就労と社会福祉の関連機関に加え、消費生活に関わる機関を加えることで、生徒や卒業生が地域で安全に暮らすための後押しが可能となることが示唆された。
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Research Products
(2 results)