2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a microscopic and multiple imaging technology to evaluate 3-dimensional thick living tissues based on magnetic resonance imaging techniques
Project/Area Number |
16K12875
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
城 潤一郎 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 助教 (60511243)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田畑 泰彦 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 教授 (50211371)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 磁気共鳴イメージング / 組織工学 / ドラッグデリバリーシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、磁気共鳴イメージング(MRI)を用いて、厚い3次元生体組織の評価を生きたままで高繊細に複数分子を同時に画像化できる、新しいマイクロ・マルチカラーイメージング技術を創出することである。具体的には、組織工学で誘導した再生骨組織に対して、再生骨組織特異的な分子および化学交換飽和移動(CEST)造影剤を水溶性高分子に修飾した再生骨組織標的型CEST造影剤を作製し、これとマイクロMRIとを組み合わせることによって、厚い3次元再生骨組織のマイクロ・マルチカラーイメージングを達成する。今年度は、組織工学で誘導した再生骨組織に対するマイクロイメージングと再生骨組織標的型CEST造影剤の作製を目指した。 まず、昨年度に引き続き、組織工学を用いて再生骨組織を誘導した。すなわち、生分解性水溶性高分子のゼラチンを化学架橋することにより、ゼラチンハイドロゲルを作製した。得られたゼラチンハイドロゲルへ骨形成因子(BMP)-2を含浸し、マウス背部皮下へ埋入した。これにより、BMP-2の局所徐放が達成され、骨再生が誘導された。今年度は、この骨再生誘導途中の血管のマイクロイメージングを試みた。BMP-2含浸ゼラチンハイドロゲル埋入2週間後に、埋入部位付近のマイクロMRIを取得した。その結果、埋入部位周辺に新生した血管を高繊細にイメージングすることができた。 再生骨組織標的型CEST造影剤においては、昨年度に引き続き、キレート残基を導入したデキストランを作製し、常磁性CEST造影能をもつ金属イオンの配位を試みた。しかしながら、常磁性CEST造影剤はCEST不活性であることが判明した。原因不明であるが、構造に問題があるものと推察された。そこで、別のCEST造影剤として、サリチル酸誘導体を選択し、デキストランへの化学導入を行っているところである。
|