2017 Fiscal Year Annual Research Report
Facial skin blood flow response during motor imagery of sports performance
Project/Area Number |
16K12991
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
林 直亨 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 教授 (80273720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正木 宏明 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (80277798)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 顔面皮膚血流 / イメージトレーニング / バレーボール / アメリカンフットボール |
Outline of Annual Research Achievements |
選手が競技に対して苦手意識を抱く場面を客観的に抽出することは可能だろうか.研究代表者は,顔面皮膚血流が情動に伴って特異的に反応することを報告(Kashima & Hayashi, PLOS One 2011等)して以来,イメージトレーニング中の顔面皮膚血流の変化から,得手・不得手場面の抽出が可能と予想してきた.そこで,イメージトレーニング中に記録した顔面皮膚血流から,苦手と関連して血流が部位特異的に変化するかを確認し,苦手場面を抽出することが可能か検討した. 大学のアメリカンフットボール選手10名を対象に,レーザースペックル血流計を用いて顔の皮膚血流量を記録した.本人が得手・不得手と感じる場面を1分間程度連続的に繰り返して想起させた.この試行を3回繰り返した.得手・不得手は,左目,右目,額,鼻,上唇,下唇の血流に影響しなかった.昨年度実施した,バレーボール選手を対象とした研究では,得手・不得手の影響が瞼と鼻の血流応答に認められていた.今回は,短時間の動作を繰り返し想起させた実験設定が影響して,効果が見られなかったのかもしれない.今後は,実験設定の工夫が必要であることが暗示された. また,昨年度の研究成果をアメリカ精神生理学会にて発表した.バレーボール経験者大学生を対象に,サーブ動作の想起課題を実施させ,その際の顔面皮膚血流を計測した結果,サーブの種類×想起する人称×血流解析部位で交互作用が認められた.瞼の血流はアンダーサーブ条件,フローターサーブ条件いずれにおいても,変化率が大きかった.鼻の血流は,どの条件でも変化率が最も小さかった.バレーボールのサーブ動作のイメージ時には両瞼の血流の増加と鼻の血流の増加がみられることが示された.慣れている動作イメージを行うと,瞼における血流量はさらに増加すると考えられる.
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Research Products
(1 results)