2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study of documents distributed at school for foreign parents
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16K13241
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
本田 弘之 北陸先端科学技術大学院大学, グローバルコミュニケーションセンター, 教授 (70286433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 良子 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (20347785)
森 篤嗣 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (30407209)
李 暁燕 九州大学, 共創学部, 准教授 (70726322)
義永 美央子 大阪大学, 国際教育交流センター, 教授 (80324838)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 小学校 / 外国人児童 / 外国人の保護者 / 学校配布プリント / 学校文化 |
Outline of Annual Research Achievements |
小学校および中学校で児童・生徒を通し保護者に配布される学校プリントを年間を通してすべて収集し、それをもとにデータベース(コーパス)を作成した。収集したプリントは、小学校4校×3学年、中学校1校×2学年、データ量で13MBになった。 完成したコーパスから、初級レベルの日本語教育で学習する92文型について、文を抽出し、使用頻度を割りだした。さらにBCCWJにもとづいて、これらの文型の使用頻度をまとめた中俣尚己『文法コロケーションハンドブック』(2014・くろしお出版)と比較し、共起する動詞などの差異、つまり日本語教育で使われる文の内容、およびBCCWJに出現した文の内容と学校プリントに使われる文の内容の違いをまとめた。 当初、学校プリントコーパスそのものを最終年度に公開することを予定していた。そのために、コーパス作成にあたって資料を採集した学校や個人情報にあたりそうな情報はすべて削除してコーパスを作成したのだが、文それ自体の著作権の有無などが明確ではない(学校プリントの著作権についての判例がない)ために著作権法をクリアするかどうか不明である、という問題がある。慎重を期して、今のところ公開を見合わせている。データを分析した結果については、研究論文として公表すべく、現在、執筆中である。 さらに、研究調査の過程を通じ、小学校・中学校の現場で外国人の保護者が増える中、プリントの配布について悩む事例が増えているという声を何度も聞いた。学校プリントを読み解くための教材が求められていると考えている。そこで、教材化により、広く研究成果を公開しようと準備を進めており、2019年4月より、ある小学校の外国人児童のための日本語クラスの担当者にヒアリングを開始した。すでに最終年度をすぎてはいるものの、できるだけ早い時期に「学校プリント教材」を完成して公刊する予定である。
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Research Products
(1 results)