2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K13335
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
佐藤 恵太 中央大学, 法務研究科, 教授 (60205911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大友 信秀 金沢大学, 法学系, 教授 (90377375)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 機能性食品 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、①本研究の問題意識に関する学会報告、②海外調査先の選定・調査準備作業を中心に行い、また、③機能性食品表示の登録者・登録例分析、機能性食品特許に関連する特許審査基準の特徴分析に着手し、一定の進捗を得た。詳細は以下のとおりである。 ①学会報告は、シンガポールマネジメント大学知的財産法研究者ワークインプログレスカンファレンス(第2回)にて行った(平成29年2月23-24日)。インド人(3名)、韓国人研究者からコメントがあり、特許化をしていない両国では特許化することの問題があるのか関心を有しているので、本研究の進捗を期待し、協力するとの申し出を受けることができた。 ②海外調査先選定は、グループ内で協議し、次年度以降、中国の中医薬制度の調査を第一に進め、それ以外の国は、日本の特許出願状況が出願公開によって明らかになる次年度以降(特許出願が認められるのが平成28年4月からで、出願公開はもっとも早くてその1年6か月経過以降)に、改めて協議して調査対象国を決めることとした。これにあわせて、中国法の情報整理を始めている。加えて、アメリカ法に詳しい実務家から、FDAの表示と特許をリンクする議論は米国内でさほど意識されていないと示唆されたので、日本の特許権成立をまって比較することが現実的と判断した。 ③機能性食品表示の分析は、表示登録実例を、食品分野別・企業別に整理し、次年度以降に予定される特許出願との比較に備える準備作業をしている。同様に、特許審査基準についても、他国との比較ポイントを整理する作業を行い、審査基準改定のきっかけを提供したと思われる知的財産研究所委員会の委員へのききとりを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
学会報告は、当初予定していなかったが、報告者として選定を受けることができ、アジア各国の研究者から関心を多く寄せていただいたので、第一の成果として記載した。
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Strategy for Future Research Activity |
日本の特許出願例が出てくるのが、いつになるか予想が立たないが、ウオッチを続け、特許審査結果が明らかとなった時点で、早く分析を開始すべく、準備している。
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Causes of Carryover |
欧州での調査を次年度に送ったため、その費用として予定していた額を使用しなかった。調査を次年度に送ったのは、日本の特許例が出されたのちに意見聴取を行うほうが、より大きな成果が得られると考えたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
欧州(ジュネーブ、世界知的所有権機関)等における調査を次年度以降に実施する予定であり、その際の費用に用いる。
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