2016 Fiscal Year Research-status Report
熱流束1MW/m2を超える電子機器用空冷フィンの挑戦
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16K14167
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
圓山 重直 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (80173962)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小宮 敦樹 東北大学, 流体科学研究所, 准教授 (60371142)
伊賀 由佳 東北大学, 流体科学研究所, 准教授 (50375119)
岡島 淳之介 東北大学, 流体科学研究所, 助教 (70610161)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 電子機器冷却 / 超音速流 / マイクロチャネル / 空気 / 高熱流束冷却 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、超音速マイクロノズルの最適化および製作方法の検討を行った。 数値シミュレーションの実施により得られた結果を基に、最適なノズルサイズを検討した。ヒートシンク全体の構成も踏まえ、フィンピッチ、フィン厚さおよびフィン高さを決定した。特に、フィン厚さは超音速流による振動・疲労破壊を考慮し、材料強度の点からも検討した。 得られた形状を実現するための加工方法を検討した。圧延による形成とプレスによる形成を行い、最終的に金型を用いたプレス形成方法を採用し、超音速マイクロノズルを構成する金属板の製作を行った。得られた金属板を用いて、ハンダ付によりヒートシンクを構成した。 また、高熱流束冷却実験のためのヒーターの開発を行った。銅ブロックを四角錐状に加工し、熱流束を集中させることで高熱流束冷却を得る機構とした。実験装置の妥当性を評価するため、沸騰実験により熱流束計測を行った。実験は大気圧の純水を用いて行い、伝熱面の過熱度と熱流束の関係を既存の実験式と比較し、評価した。両者は良好な一致が得られ、開発したヒーターブロックの妥当性が示された。 試作した超音速マイクロヒートシンクと前述したヒーターブロックを用いて、除熱試験を行った。ヒートシンクに空気を流入させ、熱流束の計測を行った。現状では空気圧の不足により超音速流は生成しなかったが、0.7MPaでの冷却ができた。今後は、空気圧を上昇させ、超音速流による冷却実験に着手する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
超音速マイクロヒートシンクの実証実験の準備が整いつつあることから、当初の計画以上の進展を見せている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度構築した実験装置を改善することにより、超音速流を用いた高熱流束冷却の実証実験を行う。特に今年度計測ができなかったパラメータを計測するための計器類を導入し、詳細な計測を行っていく。
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Causes of Carryover |
超音速マイクロヒートシンクの製作が順調に進んだため、マイクロヒートシンクの製作条件の洗い出しに注力し、詳細な冷却実験のための装置構築を先送りした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
流量計や圧力計、およびそれらのデータを記録するデータロガーの購入に充てる。
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