2016 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of non-invasive transcranial direct current stimulation on driving performance
Project/Area Number |
16K14322
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
朴 啓彰 高知工科大学, 地域連携機構, 客員教授 (60333514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 倫明 名城大学, 理工学部, 教授 (70329770)
山田 宗男 名城大学, 理工学部, 教授 (70509653)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 白質病変 / tDCS / 運転挙動 / シミュレーション酔い / ドライビングシミュレータ |
Outline of Annual Research Achievements |
経頭蓋電気刺激(tDCS)は、ドライビングシュミレータ(DS)で評価される運転挙動を向上させることが知られている。一方、健常中高年者に高頻度で認められる白質病変(LA)は、危険運転行動の脳内リスク因子であることが既に報告されているが、このLAで被験者をグループ分けした場合における、tDCSによるDS運転挙動の影響は未だ調べられていない。ところが、LAの高グレード被験者では、DS操作中に激しい酔い(DS酔い:DSS)が高頻度で生じることが判明した。 この為、①高グレードLAとDSSの関連性、②低グレードLAにおけるtDCSによるDS運転評価が向上するかを調べた。 ①では、LAとDSSの有意の関連性を認め、特にLAが前頭葉から頭頂葉まで広範囲に存在する場合には、DSSの程度が強くなることが示された。さらに、高グレードLA被験者にtDCSを施行したところ、DSSの程度が有意に抑制された。LAが、脳内情報伝達系に支障を来たしているためと推測され、シミュレーション酔いのメカニズムとしての感覚矛盾説を支持する知見と見なされる。②に関しては、DSの各シミュレーション場面から、注意機能・視空間認知機能・プラニング機能を評価すると、tDCSによるこの3つの機能とも全てにおいて有意な変化を見出すことはできなかった。 今後は、①に関して機能的MRI計測を用いて高グレードLA被験者の脳内ネットワークを調べ、tDCSによる質的・量的変化量を評価する。②に関しては、直線走行における車線逸脱などを、単純な運転挙動に的を絞って調べる予定である。
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Research Products
(4 results)