2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K15072
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
粥川 琢巳 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門 昆虫制御研究領域, 主任研究員 (70580463)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 幼若ホルモン / 成虫化決定因子 / 抑制分子メカニズム / 転写因子 / 脱皮・変態 |
Outline of Annual Research Achievements |
<研究テーマ①: 培養細胞系を用いたJHによる成虫化抑制分子メカニズムの解析> JHによる成虫化決定因子(E93)の抑制分子メカニズムを明らかにするために,レポーターアッセイ,ChIP-qPCR,EMSA等の分子生物学及び生化学的手法を用いて解析した.その結果,JHによって誘導されたKr-h1が,E93の上流域に存在するKr-h1 binding site(KBS)に結合することで,JH依存的にE93の転写を抑制することが明らかになった.また,Kr-h1のC-terminal conserved domain(CtC domain)が転写抑制に重要なドメインであることを明らかにした.さらに,プルダウンアッセイおよびTOF-MS解析により,Kr-h1のコファクター候補因子を数種見出した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
培養細胞を用いたJHによる成虫化抑制分子メカニズムの解析が,計画通り順調に進展し,論文化まで至った.Kr-h1のコファクター探索に関しては,一部完了していないが、全体の進捗への影響は小さい.
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Strategy for Future Research Activity |
<研究テーマ①: 培養細胞系を用いたJHによる成虫化抑制分子メカニズムの解析> TOF-MS解析で得られた数種のコファクター候補因子に関して,分子生物学及び生化学的手法を用いて解析し,Kr-h1のコファクターを同定する.
<研究テーマ②: カイコ個体を用いたJHによる成虫化抑制分子メカニズムの解析> これまでに得られた研究テーマ①の知見を基に,ノックアウトカイコを用いてin vivo機能解析を行う.
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Causes of Carryover |
Kr-h1のコファクター探索において,完了しなかった実験があるため,その分の差額が生じた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度にコファクター解析を引き続き行うので,試薬及び人件費に使用する.
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