2016 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of gene regulartory network dynamics governing tissue mechanics
Project/Area Number |
16K15172
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
清木 誠 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50226619)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅岡 洋一 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10436644)
北川 孝雄 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20614928)
古元 礼子 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (70311818)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | メカノホメオスターシス / YAP / 三次元構築 / 再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
YAP は、臓器の大きさを制御するHippo シグナルの最下流因子として核に移行し、細胞の増殖・分化を調整する標的遺伝子の転写を活性化する。YAP は、活性化により臓器の再生を促進するユニークな機能を持つが、ヒトがんの60%の症例で恒常的なYAP の活性化が起こっている。従って、YAP の適切な活性制御により、再生医療・がん治療が期待できる。そのために YAPの活性を制御するHippoシグナルの活性動態を解明することが重要である。 本研究では、分子間相互作用の要となる蛋白リン酸化酵素(キナーゼ)の活性動態を定量的に解析するために、キナーゼの活性を生細胞で蛍光蛋白の核への移行で可視化するKTRプローブ (Kinase Translocation Reporter)(Regot et al., Cell 214)に着目した。KTRプローブは、キナーゼが結合し標的配列のリン酸化が起こることによりNLS (nuclear localization signal)よりNES(nuclear exclusion signal)が優位になるために、GFPが核外に移行するようデザインされている。そこで、 Hippoシグナルの要となるLats kinaseのKTRプローブの作製を試みた。Lats kinaseの標的蛋白であるYAPのKTR結合配列-NLS, NES-EGFPのプローブについて併せて22種類のコンストラクトを作製したが、現在のところLatsを活性化してもGFPの核外移行は見られていない。本アプローチのバックアップとして、Latsの標的蛋白であるYAPの抗リン酸化抗体を用いたWestern Blottingにより、Latsのリン酸化能の経時的変化を定量化する系は樹立できた。今後、更にKTRプローブに改良を加えて当初の目標を達成する予定である。
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