2018 Fiscal Year Research-status Report
行動経済学に基づいた終末期の医学上の決定に影響を与えるバイアスに関する実験的研究
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16K15302
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
木澤 義之 神戸大学, 医学部附属病院, 特命教授 (80289181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 達也 聖隷クリストファー大学, 看護学研究科, 臨床教授 (70513000)
吉田 沙蘭 東北大学, 教育学研究科, 准教授 (70636331)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アドバンスケアプランイング / 行動経済学 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度には、昨年度実施した予備調査の結果を精査の結果、実験研究で扱うバイアスを決定して調査票を作成するところまで実施した。すなわち、昨年度までの検討において、影響が見られなかったサンクコスト・バイアス、影響を受けていても変更が難しいアベイラビリティ・バイアスについては扱わないこととした。 影響がみられるバイアスのうち、臨床現場での実施可能性を考えて、フレーミングの効果として、「アドバンスケアプランニングをすることによって得られることを3つ考えてください」vs「アドバンスケアプランニングをしなければ問題になることを3つが得てください」を調査することとした。 あわせて、アドバンスケアプランニングの場面では患者にどのような余命告知がされているかによって異なることから、余命告知がアドバンスケアプランニングに影響することを同時に調査することとした。すなわち、余命を伝えない、平均と幅で伝える、非常に詳細な予後曲線を伝える、余命は伝えず身体機能が急に低下することを比較することとした。 以上によって、余命の伝え方(4通り)×フレーミング(2通り)の8通りを調べることによって、臨床場面で実施可能な行動経済学的視点をふくんだアドバンスケアプランニングのあり方が明らかになることが想定される。現在、調査の実施待ちである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
理論家と臨床家とで優先して調べる調査項目についての討議に時間を要していたが、調査内容は確定した。
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Strategy for Future Research Activity |
調査内容は確定したため、実施が確実な見込みである
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Causes of Carryover |
調査票の確定が遅れていたため調査の実施に入っていなかったため。来年度に実験調査を実施するためその費用を持ち越すこととした(実施は確実である)。
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