2017 Fiscal Year Research-status Report
前帯状回からの覚醒下in vivoパッチクランプ記録法の開発
Project/Area Number |
16K15341
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
古江 秀昌 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (20304884)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 鎮痛 / 青斑核 / シナプス / 脊髄 |
Outline of Annual Research Achievements |
疼痛には快・不快に加え感情や共感を含む痛みの情動的側面がある。これらは脊髄や視床における痛みの中継とは異なり、痛みの高次機能として情報処理されるものと考えられる。この痛みの情動的側面は如何に評価できるであろうか?本研究は、疼痛の本質を見極める極めて有用な評価法を開発するために、前年度見出した成果を更に展開し、以下の研究を遂行した。
前年度のin vivoパッチクランプ法などを用いた研究から、痛みの情動的側面に関与する部位の1つである前帯状回は麻酔下で感覚応答を惹起するが、その神経活動は麻酔の影響を受けることを明らかにした。今年度は主に麻酔の影響を排除するために、覚醒下に記録を行う方法を開発した。全身深麻酔下に頭部に定位固定装置装着用のチャンバーを固定した後、十分に記録用固定装置への訓化を行った。行動実験と電気生理学的実験を比較するために、von Freyフィラメントを用いた行動学的解析を行った。次いで、覚醒下に前帯状回からin vivo細胞外記録を行い、後肢に感覚刺激を加えた。Von Freyによる触・圧刺激を後肢に加えると弱い屈曲反射がみられた。その際の神経活動を同時記録すると特徴的な周波数成分が出現するなど、覚醒下の前帯状回応答の記録に成功した。また、屈曲反射後もその応答が持続するなど覚醒下特有の感覚応答を記録・解析した。モデル動物を用いた解析に着手し、慎重に覚醒下の計画を立てるなど疼痛応答を捉える為の準備を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
覚醒下のin vivo記録に成功するなど本研究課題の大きな成果が得られた為、概ね順調に進んでる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の研究成果を更に発展させモデル動物の解析などを進めるとともに、当該研究計画を遂行する。
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Causes of Carryover |
今年度は覚醒下からの記録開発に時間を要したため、研究計画の一部(モデル動物の解析)を次年度の計画として追加・計上しており、その研究費用として使用を予定している。
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Research Products
(26 results)
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[Journal Article] Optogenetic Activation of Non-Nociceptive Aβ Fibers Induces Neuropathic Pain-LikeSensory and Emotional Behaviors after Nerve Injury in Rats.2018
Author(s)
Tashima R, Koga K, Sekine M, Kanehisa K, Kohro Y, Tominaga K,Matsushita K, Tozaki-Saitoh H, Fukazawa Y, Inoue K, Yawo H, Furue H, Tsuda M
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Journal Title
eNeuro
Volume: 5(1)
Pages: 0450-17
DOI
Peer Reviewed
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