2016 Fiscal Year Research-status Report
免疫クロマト法を用い唾液を検体とする抗BP180抗体の迅速検査法の確立
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16K15541
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
澤村 大輔 弘前大学, 医学研究科, 教授 (60196334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
会津 隆幸 弘前大学, 医学研究科, 助教 (00400135)
滝吉 典子 弘前大学, 医学部附属病院, 助教 (30568895)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 自己免疫 / 遺伝子 / 水疱 / ELISA / イムノクロマトグラフィー / ベッドサイド |
Outline of Annual Research Achievements |
水疱性類天疱瘡は全身に表皮下水疱が多発する、最も頻度が高い自己免疫性水疱症であり、高齢者に好発する。高齢化社会を向かえ、皮膚科診療においても、高齢者に好発する疾患が増加し、他科入院中の患者や在宅のねたきりの患者に、水疱性類天疱瘡を目にする機会も多い。本症患者の血清中には,皮膚の基底膜を認識する抗基底膜抗体が存在する。その自己抗体が認識する自己抗原として、BP230とBP180の類天疱瘡抗原が同定されたが、その後の研究から、病態形成に関与している自己抗原は、BP180と考えられている。水疱性類天疱瘡の診断はCLEIA法による抗BP180抗体検出が容易であるが、外注であるため時間がかかり、より簡便にベットサイドで迅速に本症を診断できる画期的な検査法の開発が望まれている。本研究は、簡便で短時間で結果の出る免疫クロマト法を用い、かつ簡単に採取できる唾液を検体として、画期的な抗BP180抗体検出法の確立を目指している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、抗原蛋白としてBP180のNC16Aドメイン、BP180の細胞外ドメイン、BP180の全長の合成を行った。NC16Aドメインは大腸菌を使い、細胞外ドメインは昆虫細胞を使い、また全長は人の細胞を用いて行った。また、全長は、北大の西江らがこれをもちいたELISAを構築しているので、比較検討をおこなうように、当科の患者血清を北大に送った。以上研究は順調に経過している。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、それらの合成蛋白を用いて、ELISAを作成し合成蛋白の抗原性のチェックを行う。また、その後、イムノクロマトグラフィーを作成し、検討比較を行う。また、実際のベットサイドでも使用できるか検討する。また、もし、時間があるようであれば、BP230の抗原についてもELISAやイムノクロマトグラフィーを同様に作成し、臨床の場での検討を考えている。
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Causes of Carryover |
予定額よりも消耗品費が安価に購入できたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の消耗品費に充てる。
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Research Products
(9 results)