2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a novel radiological-photo-therapy essential for Theranostics targeting deep lesions
Project/Area Number |
16K15582
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松浦 栄次 岡山大学, 中性子医療研究センター, 教授 (20181688)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 光線力学療法(PDT) / Theranostics / PETイメージング / Cherenkov光 / Lactosome / 標的医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、深部病巣を標的とするPETによるイメージング診断およびPET核種に由来するCherenkov光を体内光源とした体内深部でのPhotodynamic therapy(PDT)の実現と融合(Theranostics)である。目的達成のため、平成29年度は、光増感剤を修飾した抗体およびPET薬剤によるin vivoにおける治療効果の検証、および、PDTのための搬送用キャリアの機能性に関する検討を実施した。 まず、光増感剤の腫瘍局所への送達を可能にするため、抗HER2抗体に対して2.5-100等量の光増感剤を修飾した。得られた光増感剤修飾抗体を担がんマウスに投与した後、蛍光イメージングによる光増感剤の腫瘍集積濃度を調べたところ、50等量の光増感剤を修飾したものが最も高濃度に集積することを見出した。次いで、上記の条件で調製した光増感剤修飾抗体、PET薬剤としてFDG、またはその両者を担がんマウスに投与した後、腫瘍サイズおよび体重の変化を経時的に測定した。その結果、光増感剤修飾抗体およびFDGを投与することで他の群と比較し、著しい体重減少等の有害事象が認められない一方で腫瘍増殖が抑制される傾向にあることが確認され、本研究の目的とするCherenkov光を用いたPDTの可能性が示された。 一方、エフェクター分子、放射性核種などを搬送するためのキャリアーとしてLactosomeを用いる予定であり、弊害となるAccelerated Blood Clearance (ABC)効果の有無を評価した。種々のLactosomeの静脈投与後マウスにおけるIgM産生、炎症性および抗炎症性サイトカインの産生を確認した。これらの結果より、DDSシステムの最適化や治療レジメンの確立を経て生体深部におけるPDT-Theranosticsが可能になると期待される。
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